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メタ、株価上昇の勢い続くか 30日決算 総収入は減速見通し

メタ・プラットフォームズの7-9月期決算は総収入の伸びが焦点。株価は上昇基調にあるが、成長が大きく鈍化すれば株価下落のおそれがある。

メタ、株価上昇の勢い続くか 30日決算 総収入は減速見通し 出所:ゲッティ

SNS大手のメタ・プラットフォームズが30日の取引時間終了後に発表する2024年7-9月期決算は総収入の伸びが焦点となる。メタは3か月前の4-6月期決算発表で成長が鈍化したが、市場予想を超えたことが評価されて株価は上昇。今回も投資家の期待を上回る総収入の伸びを示せるかが注目される。また、メタの成長ペースのカギは中国からの広告出稿が握っている側面があり、決算会見で中国市場の状況についてどのような今後の見通しが示されるかも株価を左右する可能性がありそうだ。

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メタの2024年7-9月期決算は総収入の伸びが鈍化する見通し

メタはアメリカ東部時間30日午後5時(日本時間31日午前6時)に決算会見を開く。ブルームバーグのまとめによると、メタの7-9月期決算に関する事前予想は、総収入が前年同期比17.8%増の402.30億ドルになる見通し。1株当たり利益(EPS)は19.1%増の5.23ドルになると見込まれている。

予想通りになれば総収入の伸び率は4-6月期の22.1%増から減速。1株当たり利益の伸び率も同様に、73.2%増から大きくペースダウンすることになる。メタは直近18回の四半期決算のうち、3回で総収入が事前予想を超えられなかった。1株当たり利益は5回予想を下回っている。

メタ・プラットフォームズの業績(総収入、1株当たり利益=EPS)の推移のグラフ

メタの株価は2023年末比で64%高 前回決算からも上昇中

メタの株価(META)の23日の終値は582.01ドル。2023年末比では64.42%高で、マグニフィセント・セブンと呼ばれる大手ハイテク7社の株価の中では、半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の2.9倍を別格とすれば、最高の成績だ。また、前回の決算発表があった7月31日を起点にした場合、上昇率は22.57%で、同じ期間のエヌビディアの22.71%と遜色がない勢いだともいえる。

ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は22.28倍で、前回決算発表前の21倍程度から大きくは動いていない。一方、メタと同様に広告事業を主な収益源とするアルファベット(GOOGL)の18倍程度との比較ではやや割高感がある。アナリストが提示する目標株価の平均は610.83ドルで、現状より5%ほど高い水準。10月中旬以降には目標株価を670ドル台まで引き上げる動きも目立つ。79人のアナリストのうち、69人は買いを推奨。7人は維持、3人は売りを勧めている。

メタの総収入は中国企業からの広告出稿の動向がカギ

メタの決算発表で注目されるのは総収入の成長だ。4-6月期の総収入の伸び率(22.1%)は1-3月期の27.3%増から減速。しかし市場予想を超えたことで、投資家からは好感された。決算発表翌日の8月1日の株価は前日比4.82%高となっている。メタは中国を含むアジア太平洋地域からの広告出稿の伸びが前年の急成長の反動で減速するとの見通しだったが、実際には急激なブレーキがかからなかったことが安心材料となった。

ただ、中国経済は成長減速が懸念されており、中国政府は12日に国有大手銀行への資本注入を含む景気刺激策を発表するなど、てこ入れに懸命になっている。こうした中で中国企業からの広告出稿の伸びが落ち込んでいれば、メタの総収入も減速するおそれがある。メタが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料では、4-6月期のアジア太平洋地域からの収入は前年同期比28.3%増の109.67億ドルで、決算会見での言及が注目される。

メタ・プラットフォームズの地域別収入の推移のグラフ

また、メタは人工知能(AI)開発に関連した設備投資を続けており、利益を圧迫しているとみなされた場合には投資家の不満が高まる可能性もある。4-6月期の決算発表時は2024年通期の設備投資の見通しを上振れさせており、今回の決算発表でも収益を圧迫する要因として問題視されることも考えられそうだ。


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