三菱鉛筆が決算発表を受け52週高を更新
三菱鉛筆の株価は、好決算を受け52週高を更新した。また、投資家はNVIDIAの決算に注目している。この記事で取り上げる銘柄は、時価総額に基づいて選ばれています。
20日の日本株は、日経平均株価が34年ぶりの高値を更新したことで投資家の利確売りが広まり、小幅安で大引けとなった。19日には、筆記具メーカーである三菱鉛筆(7976)の株価が好決算を受けて52週高を更新した。また、世界中の投資家の注目は、NVIDIA(NVDA)の決算発表に向いている。
20日の米国市場は、1月末に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)会合の議事録や、21日の閉場後に発表されるNVIDIAの決算を控え、下落した。また、NVIDIAの見通しが市場予想に満たないとの懸念から、同社の株は4.4%下落した。他のハイテク株もこれに追随し、ナスダック総合指数(IXIC)は0.9%安で大引けとなった。
20~21日の米ドル/円相場は、150円前後で取引された。
日本株が小幅安となる中、三菱UFJが高値を更新
20日の日経平均株価は、1989年の高値にさらに近づいたものの、方向性が定まらずに0.28%安の38,363円61銭で取引を終えた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の株価は前場で1,527円に達し、株式分割を計算に入れた上で、2007年2月以来初めての高値となった。日本銀行がマイナス金利政策を廃止するとの期待感から、同行の株価は今年に入って以来上昇が続いている。株価は同日、1,487円50銭で取引を終えた。
三菱鉛筆が好決算を受け急伸
三菱鉛筆の歴史は1887年に遡る。創業者の眞崎仁六は日本で最初に鉛筆を製造し、その功績を記念して作られたのが現在も使われている「三菱マーク」である。最近では、同社は自社ブランドである「ユニ」で広く知られている。
同社は筆記具事業の他にも、産業資材事業や化粧品事業を展開している。産業資材事業では、同社の超微粒子分散技術をプラスチックや炭化ケイ素材料に活用するほか、カーボン製品の製造や、精密加工技術の提供もしている。化粧品事業は「ユニコスモ」と呼ばれ、筆記具技術をアイライナーやアイブロウペンシルなどを製造している。
同社は16日に2023年12月期の決算を発表した。海外市場での堅調さと円安が追い風となり、売上高は過去最高の748億円となった。国内販売も回復傾向にある。純利益も2022年比46.3%増の102億円と、過去最高を更新した。
同社は2024年に15期連続増配を予定している。さらに、主力事業である筆記具事業のさらなる拡大と利益創出を進め、 継続的に自己資本利益率(ROE)8%以上を目指す方針だ。また、資本の適正化、安定配当の継続やIRの充実を図り、株価純資産倍率(PBR)1倍以上を目指すとしている。
同社の2024年通期の純利益予想は、前年比11.1%増の113億円、売上予想は前年比4.3%高の780億円となっている。また、年間配当予想を42円とした。
決算が好材料として受け止められ、19日には株価が18.7%上昇し、52週高値となる2,550円をつけた。
21日の日経平均株価は更に小幅安となり、0.26%安の38,262円16銭で大引けとなった。三菱鉛筆も押され、2,427円と2日連続安で取引を終えた。
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