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ニデックがAI機器向け冷却器増産で上昇

ニデックの株価は、同社がAIを扱うデータサーバー向けの水冷機器を増産すると発表したことで上昇した。この記事で取り上げる銘柄は、時価総額に基づいて選ばれています。

tech cyber hardware 出所:ブルームバーグ

ニデック(6594)の株価は16日、人工知能(AI)関連の半導体を使うサーバー向けの水冷モジュールを増産すると発表したことで急伸した。長期金利の引き上げや地政学的な不安定さによって日米の株価が苦戦する中での上昇となった。

米国では17日、連邦準備制度理事会(FRB)が長期金利の高止まりを維持したことへの反発から、S&P500は4日連続の下落となった。グロース株が下落を主導し、3.9%下落したエヌビディア(NVDA)に引きずられ、NASDAQ総合指数も1.1%下落した。また、主要半導体製造機器メーカーであるASMLホールディング(ASML)は、第1四半期決算で受注量が予想を下回っていることを明らかにし、7%下落した。

インフレ率がFRBの目標を上回り、それに伴い6月に長期金利が引き下げられるとの期待感が薄まる中、グロース株は国債の利回り継続的な上昇に押されている。

日本株は3日連続で下落

日経平均株価は17日、3日連続の下落となり、37,961円80銭と2ヶ月ぶりの安値をつけた。日米の国債利回りが上昇したことが向かい風となっているようだ。特に、ハイテク株は借入コストの上昇に押されている。

米ドル/円相場は154円後半で取引され、34年ぶりの円安水準となった。

ニデックはスーパー・マイクロとの協業で上昇

ニデックはモータや機器装置、電子・光学部品の開発、製造、販売をする会社で、精密モータ事業では車載、家電、商業、産業用モータを手掛けている。同社はまた、ロボティクス、IoT製品、医療・ヘルスケア関連分野、IT/OA・モバイル光学機器関連分野などでも事業を展開している。

同社は15日、AIに使用されるサーバー向けの水冷モジュールの増産を発表した。同社の水冷機器(Coolant Distribution Units、CDU)は、米AIサーバー製造会社のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)と共同で、タイの同社工場で生産されている。

最近まで、データセンターや研究機関ではファンを使った空冷で十分とされていた。しかし、ビッグデータからの情報を処理して学習するためにAIを活用するCPUやGPUは、以前の機器よりもかなり多くの熱を発生する。そのため、同社は水冷モジュールの生産能力を月産3,000台以上へ拡大することで、需要増への対応を目指している。

この発表は好材料として受け取られた。同社の株価は16日に6.9%の逆行高となり、17日には年初来最高値となる6,930円に達した後、6,741円で大引けとなった。

同社の株価は2020年に急伸し、2021年11月末には13,000円超えで取引されていた。しかし、その後に下落し、2023年は5,695円で取引を終えた。

多くの投資家は、水冷機器事業が今後の成長を後押しすると見ているようだ。同社の売上高は2022年度は2.2兆円で、2023年度予想は2.3兆円となっている。

18日の米ドル/円相場は、引き続き154円前後で取引された。日経平均株価は連日安に歯止めがかかり、0.31%高の38,079円70銭で大引けとなった。ニデックは0.46%高の6,772円で取引を終えた。

過去の実績は将来の株価動向を示す指標ではありません。

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※詳しくは、株式CFDについてのページをご覧ください。または、コールセンターまでお問い合わせください。


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