エヌビディア、好決算で株価3割急騰 見通しも市場予想大幅超え
エヌビディアの2-4月期決算はAI開発向け半導体の需要拡大で市場予想を超えた。先行きも強気の見通しを示し、株価は急騰した。
米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)が24日の取引時間終了後に発表した2023年2-4月期決算は市場予想を大幅に上回る内容だった。5-7月の総収入の見通しについても四半期として過去最高となる数字を示し、エヌビディアの株価(チャート)は時間外取引で一時、3割高まで急騰した。業績を押し上げたのは人工知能(AI)開発向けの半導体需要の拡大で、投資家はAI関連ビジネスの成長性に熱狂しているようだ。
エヌビディアの2023年2-4月期決算は市場予想を大幅超
エヌビディアの2-4月期の総収入は前年同期比13.2%減の71.9億ドル。エヌビディア決算で投資家が注目する調整ベースの1株当たり利益は19.9%減の1.09ドルだった。金融情報会社リフィニティブのデータによると、直前の市場予想との比較では、総収入は10.3%、1株当たり利益は18.6%上回った。
また、エヌビディアは5-7月期の総収入が110億ドル程度になるとの見通しを示した。前年同期比64%増という水準で、エヌビディアの四半期決算としては過去最高の数字となる。決算発表前に市場が見込んでいた71億ドル程度も大きく超えるサプライズとなった。
この発表を受けて、エヌビディアの株価は24日の時間外取引で一時、395ドルを付けた。24日の終値(305.38ドル)比で29.3%高という急騰ぶりだ。株価はその後、約24%高にあたる380ドル程度で取引された。
AI開発向け半導体の需要が急拡大
エヌビディアの総収入を押し上げたのは、AI開発向け半導体が含まれるデータセンター部門だ。2-4月期のデータセンター部門の総収入は42.8億ドルで、前年同期比で14.2%増えた。これまでエヌビディアの大黒柱だったゲーム部門の総収入は38.1%減と不調だが、ゲーム画面の高速描写を得意としてきたエヌビディアの半導体技術はAI開発向けにも適していると評価されている。マイクロソフト(チャート)やアルファベット(チャート)などの有力企業がAI開発でしのぎを削る中、エヌビディアの半導体への需要が急増している形だ。
エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは決算発表で、1兆ドルの規模がある世界のデータセンターが、計算の高速処理や、文章や画像をつむぎだす生成系AI向けに変化しようとしていると指摘。エヌビディアとして「急拡大する需要を満たすために供給を大幅に増やしている」と強調した。
エヌビディアの株価は24日終値段階で今年に入ってから2倍以上に値上がりしていた。時間外取引で株価がさらに2割超上がったことで、株価は2021年11月29日につけた終値ベースでの最高値(333.76ドル)を1割以上も上回っており、投資家の期待は大きく膨らんでいるようだ。
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