ユーロドル (EURUSD):今日の見通しとチャートポイント
ユーロドルは昨日、1.09ミドルの水準を前に急落した。9月理事会での利上げ期待が後退するなか、今日は8月の米雇用統計でユーロドルのトレンドが左右されるだろう。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・次回理事会(9月14日)での利上げ期待が急速に後退している
・利上げ期待の後退はユーロ売りの要因に、ユーロドルは1.09ミドル手前で急落
・今日は8月の米雇用統計でユーロドルのトレンドが左右されるだろう
・注目しておきたい上下のチャートポイントについて
後退する9月利上げの観測
先月31日の外為市場は、ユーロ売り優勢の展開となった。ユーロドル(EUR/USD)は、21日MA(今日現在1.0895レベル)と10日MA(今日現在1.0850レベル)を大陰線で一気に下方ブレイクした。
欧州中央銀行(ECB)はこの日、前回7月理事会の議事要旨を公表した。理事会内部では、インフレの見通しと追加利上げの必要性について見解の分かれる議論が交わされていた。
ラガルド総裁はデータ重視のスタンスを表明している。ユーロ圏の8月消費者物価コア指数は前年比5.3%と、前月の同比5.5%から鈍化した。コアインフレ率は今年の3月を境に鈍化の傾向にある。物価目標からは未だ高い水準にあるが、景気リスクも意識せざるを得ないECBの現状を考えるならば、コアインフレ率の鈍化傾向は、追加利上げの思惑を後退させる要因になり得る。
短期金融市場では、9月14日に開かれる次回理事会での利上げ確率が20%台まで後退する状況にある。
ユーロ圏の消費者物価コア指数の推移:月次 22年8月以降
下値の焦点は短期サポートラインの維持
昨日の急落でユーロドル(EUR/USD)は、短期サポートラインを意識する状況にあることが確認できた。
今日の8月米雇用統計が米ドル買いの要因となれば、短期サポートラインのトライを想定しておきたい。このラインは今日現、1.0778レベルで推移している。1.08の下方ブレイクは、短期サポートラインをトライするシグナルとなろう。
8月の米雇用統計を受けてユーロ売り・米ドル買いの圧力が高まり、ユーロドルが短期サポートラインをも一気に下方ブレイクする場合は、先月25日の安値1.0766レベルのトライが焦点として浮上しよう。
ユーロドルのチャート:日足 23年3月以降
上昇局面でのチャートポイントは
一方、8月の米雇用統計が米ドル売りの要因となれば、ユーロドル(EUR/USD)の反発が予想される。
上のケースでは、IG為替レポートで注目している「1.0950-60ゾーン」を目先の上限と想定し、まずは2つの移動平均線-10日MA(今日現在1.0850レベル)と21日MA(今日現在1.0895レベル)の攻防に注目したい(上の日足チャートを参照)。
21日MAが推移しているすぐ下の水準は、再びレジスタンスとして意識される可能性がある(下の1時間足チャートを参照、1.08930レベル)。よって、ユーロドルが21日MAを上方ブレイクする場合は、1.09台へ再上昇するシグナルと想定しておきたい。
ユーロドルが21日MAをトライするシグナルとして、サポートからレジスタンスへ転換するムードが出ている1.0860レベルの突破に注目したい。
ユーロドルが上で述べたレジスタンスの水準を突破し、1.09台へ再上昇する場合は、上で述べた1.0950-60ゾーンのトライが焦点として浮上しよう。昨日の急落を受けてこの水準は、強固なレジスタンスゾーンとして意識される可能性が出てきた。反発の局面で再び相場の戻りが止められる場合は、短期サポートラインを意識する状況が続くと予想する(上の日足チャートを参照)。
ユーロドルのチャート:1時間足 8月29日以降
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。