ユーロドル (EURUSD):今日の見通しとチャートポイント
連日のさえない経済指標を受けて、米債市場では利回りが低下基調へ転じている。外為市場では米ドル安優勢の状況が続き、ユーロドルは反発基調を維持している。今日の注目材料は?見通しとチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※今日のドル円の見通しとテクニカル分析についてはこちらのレポートをご覧ください
サマリー
・米ドル安にサポートされ、ユーロドルは反発基調を維持している
・今日の注目材料は、8月の消費者物価指数となろう
・米経済指標の内容も、引き続きユーロドルのトレンドを左右しよう
・注目しておきたい上下のチャートポイントについて
焦点は8月消費者物価指数
今日はアメリカの7月PCEデフレーターの他、ユーロ圏の8月消費者物価指数が発表される。予想は前年比で5.1%と、前月の5.3%から低下する見通しとなっている。一方、コア指数も同比で5.3%と、前月の5.5%から低下する予想となっている。
市場の予想どおり、またはそれ以上にユーロ圏のインフレ率が低下する場合、欧州中央銀行(ECB)による追加利上げの観測が後退しよう。後に発表されるアメリカの経済指標が米ドル買いの要因となれば、ユーロドル(EUR/USD)は再び下値をトライすることが予想される。
一方、8月のインフレ率が予想外に上昇する場合は、ユーロ買いの要因となろう。ユーロドルは、さらなる上値のトライが予想される。後に発表されるアメリカの経済指標が米ドル売りの要因となれば、ユーロドルは下で述べるレジスタンスポイントを視野に上昇幅が拡大しよう。
ユーロ圏の消費者物価指数の推移
上下のチャートポイント
欧米の経済指標でユーロドル(EUR/USD)が反発基調を維持する場合は、1.0950-60ゾーンのブレイクアウトが焦点となろう。昨日の上昇は1.0945レベルで止められた。一方、1.0960レベルは、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる。
ユーロドルが上のレジスタンスゾーンを完全に突破する場合は、1.10のトライを想定しておきたい。1.1021レベルは直近高安の半値戻しの水準にあたる。ユーロドルが1.10台へ上昇する場合、このテクニカルポイントでの攻防が1.10台で最初に注目しておきたいチャートポイントになろう。
一方、今日の欧米経済指標がユーロドルの反落要因となる場合は、21日MA(今日現在1.0904レベル)と10日MA(今日現在1.0862レベル)がサポートラインとして意識されるかどうか?この点を確認したい。どちらかの移動平均線で相場が反転する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。
逆にユーロドルが上2つの移動平均線を一気に下方ブレイクする場合は、反発相場の終焉と短期サポートラインの再トライを想定しておきたい。
ユーロドルのチャート:日足 23年3月以降
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