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【ドル円 (USD/JPY)】米国のインフレと雇用関連の指標、調整の円買いを警戒

3月は米ドル高優勢の展開となった。根強い円安のトレンドも考えるならば、ドル円(USD/JPY)は上値のトライを意識する状況が続いている。しかし目先は、調整の円買いを警戒したい。その理由は?注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・3月の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった
・次の注目材料は、米国のインフレおよび雇用関連の経済指標となろう
・上昇基調を維持するドル円だが、目先は調整の円買いを想定しておきたい
・しかしドル円が反落しても、下落幅は限定的となることが予想される


外為市場の動向:米ドル買い優勢の状況が続く

28日の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。

米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)は現在、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準104.63レベルをトライする状況にある。10日線と21日線ではゴールデンクロスの状況が確認されている。下で述べる米国の重要経済指標でインフレ圧力の根強さと労働市場の堅調さが確認される場合、ドルインデックスはレジスタンスの水準へ転換する可能性のある105.00レベルをも突破する可能性があろう。

実際にドルインデックスが105.00レベルを突破する場合は、米ドル相場の強気地合いがさらに進行するシグナルになり得る。

ドルインデックスのチャート:日足23年10月以降

ドルインデックスのチャート:日足23年10月以降 TradingView提供のチャートで作成

注目の材料:米国のインフレおよび雇用関連の経済指標

2月の個人消費支出(PCE)価格指数
インフレが再燃するリスクを考慮し、米連邦準備制度理事会(FRB)は年内の利下げについて慎重な姿勢を維持している。

ウォラーFRB理事は27日、最近のインフレ指標について失望(disappointing)を感じると述べ、年内の利下げを想定しつつも急ぐことはない、との姿勢を示した。短期金融市場では、6月の利下げ確率が再び50%台へ低下する状況が見られている。

FRBが利下げについて慎重な姿勢を維持する理由がインフレ再燃の可能性にある以上、引き続きインフレ指標の動向が、米金利と米ドル相場の変動要因となろう。

今日は2月の個人消費支出(PCE)価格指数が発表される(以下PCEデフレーター)。

直近2か月の前月比PCEデフレーターでは、インフレ圧力の根強さが示されている(下のチャート、棒グラフを参照)。2月のコアPCEデフレーター(前月比)は1月から鈍化する見通しだが(0.4%→0.3%)、市場の予想に反してインフレ圧力の根強さが確認される場合は、パウエルFRBの慎重姿勢が長引くとの思惑が高まることで「米金利の上昇→米ドル高」の要因になり得る。

米国 個人消費支出(PCE)価格指数の動向:23年以降

米国 個人消費支出(PCE)価格指数の動向:23年以降 ブルームバーグのデータで作成 / 赤の棒グラフとドット:2月の市場予想


一方、PCEデフレーターでインフレの鈍化傾向が確認される場合は、「米金利の低下→米ドル安」の要因となろう。

しかし、今日は主要な海外市場が休場となる。ゆえに、PCEデフレーターに対する市場の反応については、来週月曜日以降の動向を確認したい。

来週は雇用関連の経済指標が焦点に
今日は、パウエルFRB議長が討論会に参加する。今後の政策方針について言及する場合は、これまでどおりデータ重視で慎重に利下げの開始時期を探る見解を示すことが予想される。パウエル発言が新味に欠ける内容となれば、来週の米債市場と米ドル相場に対する影響は限定的となろう。

しかし、上で述べたPCEデフレーターでインフレ圧力の根強さが確認され、かつ来週発表される雇用関連の経済指標、特に4月5日の3月雇用統計で労働市場の堅調さも確認される場合は、パウエルFRB議長をはじめとしたFRB高官らの慎重姿勢があらためてクローズアップされるだろう。

インフレと雇用関連の経済指標で強い内容が確認される場合は、現在の米ドル高トレンドをサポートする要因となろう。ドルインデックス(DXY)は、上で述べた重要チャートポイントの105.00レベルを突破する展開を想定しておきたい。

米国の雇用統計 各項目の動向:23年以降

米国の雇用統計 各項目の動向:23年以降 ブルームバーグのデータで作成 / 赤の棒グラフとドット:3月の市場予想

ドル円:目先の焦点とチャートポイント

調整の円買いを警戒
米ドル高と円安にサポートされ、ドル円(USD/JPY)は151円で底固めのムードにある。トレンドは上値のトライにある。しかし、目先は調整の円買いを警戒しておきたい。

そう考える理由の一つが、通貨オプション市場の動向にある。1週間と1か月のリスクリバーサルの動きを確認すると、ドルプットへ急速に傾き始めている(下のチャート、赤矢印を参照)。

ドル円のリスクリバーサル:日足23年10月以降

ドル円のリスクリバーサル:日足23年10月以降 ブルームバーグのデータで作成


そして現在は、152.00レベルで神経戦となっている。その主因は、円買い介入に対する市場参加者の警戒感にある。

ドル円が152円台へ到達したあとに上昇幅がさらに拡大すれば、政府・日銀による円買い介入の可能性が高まろう。

また、投機筋の円ショート(売り)ポジションが再び11万枚を超える水準へ積み上がっている状況、そして来月5日に米国の3月雇用統計が控えていることも考えるならば、目先のドル円は調整の円買いによる下値トライを警戒したい。

下落幅は限定的か
しかし、ドル円(USD/JPY)の予想変動率には大きな動きが見られない(上のチャート、緑ラインを参照)。現在の米ドル高と円安圧力の根強さも考えるならば、ドル円が調整(反落)相場へ転じても、下落幅は限定的となることが予想される。

目先、下値の焦点は151.00レベルの維持となろう。今日現在、10日線が151.10前後まで浮上している。すぐ下の水準150.80台がレジスタンスからサポートの水準へ転換する可能性もある。

ドル円が150.80レベルを完全に下方ブレイクする場合は、150円台の維持が焦点として浮上しよう。

ドル円のチャート:日足23年11月以降

ドル円のチャート:日足23年11月以降 TradingView提供のチャートで作成


なお、直近高安のフィボナッチ・エクステンション61.8%の水準は151.00レベル、76.4%の水準は150.77レベルにあたる(下の1時間足チャートを参照)。これらの状況も151.00レベルと150.80前後がサポート水準の候補であることを示唆している。

分足や時間足のストキャスティクスとRSIを軸にトレンドを追い、ドル円が上で述べたサポート水準をトライする局面でこれらオシレーター指標が売られ過ぎの水準に到達し、かつゴールデンクロスが確認される場合は、ドル円の反発を想定しておきたい。

ドル円のチャート:1時間足3月20日以降

ドル円のチャート:1時間足3月20日以降 TradingView提供のチャートで作成

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