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米国株上昇加速 S&P500最高値 物価減速で利下げ見通し強まる

アメリカのS&P500は3営業日連続で最高値更新。5月CPIでの物価上昇減速が好感されたためだ。ただしFRBは利下げを急がない立場を強調している。

米国株上昇加速 S&P500最高値 物価減速で利下げ見通し強まる 出所:ゲッティ

アメリカの株式市場の見通しに明るさが増した。12日のS&P500種株価指数の終値は前日比0.85%高で最高値を改めて更新。長期金利(10年物米国債利回り)の低下が半導体株などの上昇を勢いづかせた。この日発表された5月の消費者物価指数(CPI)の伸び率が前月よりも低くなり、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げへの期待が強まったことが要因だ。一方、CPI発表の5時間半後にFRBが示した経済見通しでは、想定される年内の利下げ回数が3月時点の見通しよりも少なくなった。ジェローム・パウエル議長はCPIで示された物価上昇減速を歓迎しつつも、引き続き進展を見守るとの立場で、今後、金融市場での利下げ見通しが後退する可能性もある。

アメリカのS&P500は3日連続で最高値を更新

S&P500(SPX)の12日の終値は5421.03で、3営業日連続で最高値を更新した。LSEGによると、ニューヨーク債券市場では長期金利の終値は4.318%。前日から0.084%ポイント低下しており、投資家心理を上向かせた。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

半導体株やアップルなどのハイテク株が上昇

個別銘柄では人工知能(AI)ブームの立役者である半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価が3.55%高となったほか、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)も3.34%高と大きく値上がりした。また、S&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手のアーム・ホールディングス(ARM)も8.11%高と勢いづいている。

S&P500とエヌビディアなど主な半導体株の値動きのグラフ

さらに12日は電気自動車(EV)大手のテスラ(TSLA)は4営業日ぶりに反発し、3.88%高。対話型AIサービスの「ChatGPT」で知られるオープンAIとの提携を10日に発表したアップル(AAPL)は、11日の7.26%高に続き、12日も2.86%高と上昇を維持した。

アマゾン・コム、アップル、アルファベット、マイクロソフト、テスラ、エヌビディア、メタ・プラットフォームズの株価の推移のグラフ

アメリカの5月CPIは物価上昇が減速 利下げ見通し強まる

株式市場の好材料となったのは、12日朝に発表された5月CPIだ。総合指数の伸び率は前年同月比3.3%で4月の3.4%から減速。食品とエネルギーを除いたコア指数の伸び率は3.4%で、こちらも4月(3.6%)から減速した。いずれも市場予想を下回る結果で、4月のデータに続いて物価上昇圧力の弱まりを印象づけた。さらにコア指数から家賃を除いた指数の伸び率は1.9%となり、2021年3月(1.6%)以来の低さになっている。

アメリカの消費者物価指数(CPI、総合、コア、コア-家賃)の前年同月比伸び率の推移のグラフ

こうした中、金融市場ではFRBの利下げ観測が強まっている。CMEグループのデータによると、9月のFOMCまでに利下げが行われることについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間13日午前11時段階で約62%。前日の53%程度から上向いた。LSEGによると、金融市場が見込む12月FOMC後の政策金利の水準は4.882%で、現状の5.25-5.50%から0.25%幅の利下げが約2回行われると想定されている形だ。

FRBは物価上昇の先行きを楽観せず

ただし、FRBが物価上昇の先行きを楽観しているわけではない。FRBは12日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の現状維持を決定。同時に示した経済見通しでは2024年末の政策金利の水準は5.1%とされ、年内の利下げ回数が1回に留まることが示唆された。3月時点で想定されていた「年内3回」からは大きく後退した形だ。

FRBの経済見通しで示された政策金利の予想の変化のグラフ

パウエル氏は12日の記者会見で5月CPIの結果について「歓迎する」と述べると同時に、「こうしたデータがさらに得られることを望む」として、今後の推移を見極める考えを示した。また、利下げは金融市場に大きな変動をもたらす「影響力の大きい決定」だとして、決断を急がない立場を強調している。

米国の物価上昇率をめぐっては13日には5月の卸売物価指数(PPI)が発表され、物価動向の実態がより明確になる。ロイターがまとめた事前予想では総合指数の伸び率は前年同月比2.5%と予想され、4月の2.2%よりも高くなる見通しだ。結果がさらに上振れるなどすれば、米国の物価上昇の根強さが意識され、S&P500を下押しすることも想定される。


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