住友電工とSWCCが通期予想の上方修正を受け急伸
電線製造メーカーの住友電気工業(住友電工)と昭和電線ホールディングス(SWCC)の株価は、両社が通期予想を上方修正したことを受けて急伸した。銘柄は時価総額と取引量に基づき選定されています。
米連邦準備制度理事会(FRB)が現行以上の長期金利の引き上げを行わないとの見方を受け、6日の日本株は急伸した。特に上昇が目立った株式には、通期予想を上方修正した住友電工(5802)や、通期予想の上方修正と自社株買いを発表したSWCC(5805)があった。
米国では、3日に発表された雇用統計が予想を下回ったため、FRBによる長期金利の利上げが終わりに近づいているとの期待感が高まった。しかし、6日に0.1ポイント上昇し4.65%となった米国債の利回りへの注目は高いままとなっている。
また、パックウエスト・バンコープ(PACW)が3.8%下落したことを受け、地方銀行への懸念は再燃している。主要3指数を見ると、6日の株価は小幅高となった。7日の米ドル/円相場は150円台前後で取引された。
日銀の植田総裁がインフレ好感の発言
日本銀行の植田和男総裁は6日に金融経済懇親会で講演し、日銀が目指している2%の物価安定目標について、「実現の確度が少しずつ高まってきている」と発言した。日銀は11月第1週に国債の長期利回りがこれまでの1%上限を超えることを容認するとしており、この発言はそれを踏まえたものとなっている。
米雇用統計を受けて株価が上昇
6日の日経平均株価は2.37%高の32,708円となり、4日連続の上昇となった。米国の10月の失業率は3.9%と予想を上回って前月より悪化しており、長期金利の利上げが米国経済を減速させていることを示している。
一方、FRBによる長期金利の利上げが終わりに近づいているとの見込みから、日本株は上昇した。半導体関連銘柄の上昇が目立ち、アドバンテスト(6857)は8.15%上昇し、2日の10%高に上乗せした。
住友電工は通期予想上方修正で急伸
決算シーズンに入った日本では、多くの企業が決算や来期の見通しを発表している。電線メーカーである住友電工もその一つで、2日に2023年度上期の決算を発表した。
上期営業利益は前年同期比35.4%増の673億円だった。自動車部門ではワイヤーハーネスの販売が増加し、好業績に貢献した。また、同社の通期利益予想は1800億円から2000億円に上方修正され、創業以来の最高益となる見込みとなっている。
これが投資家やトレーダーに好感され、6日の同社の株価は11.4%高となった。
同じく電線を製造するSWCCの決算も好調だった。同社は2日、通期予想の上方修正と自社株買いも公表した。これにより、株価は6日に20%急騰した。
7日の日経平均株価は1.34%安の32,271円で取引を終えた。住友電工は1.25%高の1,824円で、SWCCは小幅高の2,541円で大引けとなった。
11月第2週の後半で、ソフトバンクグループ(9984)と東京エレクトロン(8035)が好決算を発表した場合、日本株はさらに上昇する可能性がある。
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