ユーロドルの展望とチャートポイント
米金利の高止まりを受け、外為市場では根強い米ドル買いの展開が見られる。それは対ユーロでも同じである。目先のユーロドルは、アメリカの経済指標でトレンドが左右されるだろう。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※米ドル相場(ドルインデックス)とドル円の展望についてはこちらのレポートをご覧ください。
ユーロドルの展望とチャートポイント
上値の焦点は1.0650のレンジタンス転換
ドル円(USDJPY)と同じく、対ユーロでも米ドル買い優勢の状況が続いている。
昨日はフランスとスペインの消費者物価指数(CPI)が発表された。フランスCPIの前月比は予想の1.0%を下回る0.9%の伸びにとどまった。しかし、前月の0.4%からインフレが進行した。また、前年比では予想の6.1%を上回る6.2%の伸びとなった。
一方、スペインのCPIは前月比で1.0%、前年比で6.1%の伸びとなり、それぞれ予想の0.7%増と5.8%増を上回った。
南欧諸国の根強いインフレ圧力は、欧州中央銀行(ECB)による利上げの長期化を促すだろう。事実、短期金融市場(OIS)では、ターミナルレートが24年に4.0%まで上昇することを織り込み始めている。
政策金利の予想推移
しかし、ユーロドル(EURUSD)の上値は重い。昨日はショートカバーが見られたが、上昇幅は限定的だった。
昨日の動きで注目したいのが、1.0650手前で反落したことである(下の日足チャートを参照)。この水準は、先月22日に下方ブレイクするまで相場をサポートしていた。ゆえに、昨日の反落は、1.0650レベルがサポートからレジスタンスへ転換するシグナルとなり得る。
下落局面での焦点
ECBがタカ派スタンスを維持する可能性が高まってなお、ユーロドル(EURUSD)の軟調地合いが続いていることを考えるならば、1.0650レベルの突破に失敗し続けるケースを想定しておきたい。
ユーロドルが1.0650の突破に成功しても、21日MA(今日現在1.0695レベル)で戻りが止められる可能性もある。
上で述べたテクニカルポイントでユーロドルの上昇が止められる場合は、下値トライを意識したい。
ユーロドルが下値をトライする場合、目先の焦点は、89日MA(今日現在1.0551レベル)とリトレースメント38.2%の水準1.0535レベルの攻防である。直近は、これら2つのテクニカルポイントで相場がサポートされている。ゆえに、これらのポイントを下方ブレイクする場合は、1.05トライのシグナルと想定しておきたい。
1月6日に “サポート転換” が確認されている1.05レベルでユーロドルが反発する場合は、短期的にこの水準がサポートポイントとして意識されよう。逆に1.05を大陰線で難なく下方ブレイクする場合は、半値戻しの水準1.0381レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。
ユーロドルのチャート
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。