ドル円とユーロ円 目先は21日線の攻防が共通の焦点に
米金利の反発基調が続いている。米金利の動きに追随しドル円は134円台の攻防へシフトしている。そしてユーロ円はドル円の上昇に連動し142円台を回復している。これら通貨ペアは、ある移動平均線での攻防が共通の焦点に。詳細はIG為替レポートにて。
ドル円は134円台へ上昇 次の焦点は21日線の攻防
【サマリー】
・反発基調を維持する米金利とドル円
・ドル円は134円台の攻防へシフト 次の焦点は21日線の攻防
・ドル円の動きに追随しユーロ円も21日線の攻防が焦点に
反発基調を維持する米金利とドル円
米債市場では利回りの反発が続いている。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続姿勢を受け、欧州金利の先高観は根強い。中国のコロナ規制緩和で経済活動が再開するとの思惑も重なり、米長期金利(10年債利回り)はショートカバーをこなしながら3.9%を視野に昨日も上昇した。
ドル円(USDJPY)のトレンドに影響を与える5年債利回りは、節目の4.0%が再び視野に入っている。
米金利の動きに連動し、ドル円も上下に振れながら反発基調を維持している。昨日は、このレポートで取り上げたレジスタンスの候補のひとつ134.00レベルをあっさりと上方ブレイクした。そして現在のドル円は、134円台の攻防へシフトしている。
米金利とドル円のチャート
次の焦点は21日線の攻防
このレポートでは、ドル円(USDJPY)の戻り高値の候補として3つの水準を取り上げた。
最初の水準が134.00レベルだったが、昨日この水準を難なく突破したことで、次の候補である21日線(MA)の攻防となるか?今日以降はこの点に注目したい。今日現在、この移動平均線は135.15レベルで推移している。
21日線の攻防は、短期レジスタンスラインの攻防でもある。ゆえに21日線の突破は、テクニカルの面でドル円がさらに上昇するシグナルとなり得る。
MACDではゴールデンクロスが示現している。ゼロライン以下での推移が続いており、ドル円の地合いの強さが戻っているわけではない。しかし、今日以降もMACDの上昇基調が続く場合は、テクニカルの面でドル円の短期的な反発相場が続くシグナルのひとつと想定しておきたい。
ドル円のチャート
ユーロ円の焦点も21日線の攻防
ドル円と同じく21日線の攻防が焦点に
ドル円(USDJPY)の上昇に連動し、ユーロ円(EURJPY)も反発基調を維持している。
昨日のユーロ円は、このレポートで取り上げたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準142.47レベルを完全に上方ブレイクした。
次に注目すべきレジスタンスポイントの候補は、ドル円と同じく21日線(MA)である。この移動平均線は今日現在、143.00のレベルで推移している。
米金利の反発基調を受けてもユーロドル(EURUSD)は1.06レベルを維持している。ユーロポンド(EURGBP)も上昇基調にある。
主要通貨に対するユーロ相場の底堅さは、ECBの持続的な利上げ姿勢が根底にある。米国以上のインフレリスクに直面している欧州の状況を考えるならば、ECBはタカ派姿勢を維持するだろう。ECBのタカ派スタンスはしばらくユーロ相場の押し上げ要因となろう
ゆえにドル円が上昇する局面では、ユーロ円の上昇幅が拡大する展開を想定しておきたい。
ユーロ円が21日線の突破に成功する場合は、10月高値と12月安値の半値戻しの水準143.60レベルを視野に上昇幅の拡大を想定しておきたい。このテクニカルポイントの攻防は、143.00レベルがサポートからレジスタンスへ転換するかどうか?この点を見極める攻防でもある。
ユーロ円のチャート
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