新たな米株のトレンドをどのように捉えるか? / ドル円は下値トライを警戒
今日のサマリー。米国の株式市場では新たなトレンドが発生。このトレンドに米ドル相場がどのように反応するか?ドル円は下値トライを警戒。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
新たな米株のトレンドをどのように捉えるか?
昨日の外為市場は、米ドル高優勢の展開となった。
円買い圧力も高まった事実を考えるならば、欧米の株安に反応したと言える。
世界の株式市場は上昇トレンドを維持している。
そのけん引役となっているのは米国の株式である。
その米株では、あるトレンドが発生している。
それは、ダウ平均やS&P500の株価指数とナスダック指数との間でパフォーマンスの格差が鮮明となっているトレンドだ。
FEDが超金融緩和政策を決定したのが今年の3月23日。
それ以降のパフォーマンスを確認すると、一目瞭然で格差が拡大していることがわかる。
この格差は、新たな米株のトレンドをどう捉えるか?という課題を外為市場の参加者に問いかけている。
その問いとは?
それは、昨日のようにナスダック指数だけが上昇する展開となる場合、それを「株安」と考えるのか?それとも「株高」と考えるのか?という問いである。
昨日の外為市場では、米ドル高の展開となった。
ということは、外為市場は現時点で、ナスダック指数だけが上昇する展開を「株高」ではなく「株安」と捉えている、ということになる。
しかし、これは現時点での話である。
ナスダック指数のみが上昇する局面で米ドル安の展開が多く見られるようになれば、今のスタンスを変える必要があることを常に意識しておく必要があろう。
米国株式のパフォーマンス
ドル円は下値トライを警戒
依然としてこう着した状況が続くドル円だが、本日のドル円は下値トライを警戒したい。
直近の動向を確認すると、107.80レベルで上値が抑制され、徐々に水準が切り下がっている。
また、通貨オプション市場ではリスクリバーサル(1週間)が低下基調にある。
米株が大きく崩れない限り、一気に106.00を目指す可能性は低いだろう。
しかし、107.00を下方ブレイクする展開となれば、5月以降、相場をサポートする展開が見られた106.70-80ゾーンまでの反落ならば十分に考えられる。
なお、106.70にはビッドが観測されている。
一方、上値の焦点は107.80レベルのトライとなろう。
このレベルを目指すかどうかは、ダウ平均やS&P500指数の反発にかかっている。
6月の最終週以降、米株は指標データにらみの展開が見られる。
よって、本日の反発要因として注目すべきは、6月米生産者物価指数(PPI)の内容となろう。
ドル円のチャート
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