米株は上昇トレンドを維持 企業決算に注目 / 株高でもドル円は下値トライを警戒
今日のサマリー。米株は上昇トレンドの維持がベースシナリオ。今週以降は企業決算に注目。ドル円は株高でも下値トライを警戒。106円台は維持すると予想。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米株は上昇トレンドを維持 企業決算に注目
今週の外為市場も株式にらみの展開を予想する。
特に米国では企業決算が始まる。
米株の動きにより注目したい。
今回の米企業決算の焦点は、主要企業が抱く景気の先行きにあろう。
この点について強気の見方が多く示される場合は、現在の株高トレンドが続こう。
逆に弱気の見方が多く示される場合は、単発的な株高の調整(反落)が見られよう。
だが、後者の展開となっても、S&P500指数のボラティリティが完全に安定ゾーンの中で推移し始めている状況を考えるならば、株高トレンドは継続する可能性が高いだろう。
なお、ボラティリティの次の焦点は、「低すぎる水準」の6%レベルに近づく時である。
ボラティリティが低下するということは、日々の値幅が小さくなるということである。
この状況は、高値圏で発生するパターンが多く見られる。
上昇トレンドを重視する投資家と株価に対する警戒心を抱く投資家の心理がぶつかり合うためだ。
現在のボラティリティの水準は19%台。6%台の水準までは、まだ余裕がある。
ボラティリティ水準の観点からも、米株は堅調地合いを維持すると予想する。
米株(S&P500指数)の動向
株高でもドル円は下値トライを警戒
米株高をベースシナリオと考える場合、ドル円は「米ドル安vs円安」の戦いとなろう。
お互いの売りと売りの圧力がぶつかり合うことから、引き続き106.00-108.00レンジでのこう着状態が予想される。
だが、徐々に上値の水準が切り下がっている状況と、市場関係者の予測を反映するリスクリバーサル(1週間)が低下基調にあることを考えるならば、今週のドル円は下値トライを警戒したい。
FEDによる超金融緩和政策が導入されて以降、ボラティリティが低下基調にあることを考えるならば、一気に105円台へ突入する可能性は低いだろう。
だが、106.00レベルを三度トライする展開は想定しておきたい。
本日午前7時時点のオーダー状況を確認すると、106.50および106.00にはそれぞれビッドが観測されている。
一方、上値の焦点は21日MAの突破となろう。
今日現在、このMAは107.20レベルで推移している。
4月以降、21日MAはサポートとしても、レジスタンスとしても意識される局面が見られる。
今月10日はレジスタンスとして意識された。
このMAの突破に失敗し続けるならば、市場参加者に地合いの弱さを印象付けよう。
逆に突破に成功する場合、次のターゲットは、先週上値を抑制した107.80レベルのトライとなろう。
ドル円のリスクリバーサル
ドル円のチャート
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