今週の注目ポイント / ドル円とユーロドルのチャートポイント
サマリー:「今週はFEDスピーカーの講演やアメリカの重要指標データの発表が多く予定されている。外為市場の焦点は米金利の動き。ドル円とユーロドルの注目ポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。
今週の注目ポイント
・注目のイベント
今週の外為市場は、米金利をにらんだ展開が続こう。
米金利の変動要因として注目したいのが、FEDスピーカーの講演と指標データである。今週16日以降、FRBのキーマン達によるイベントの参加や講演が相次ぐ。インフレと金融政策に関する言及がある場合、米金利の変動要因となり得る。
指標データでは、今日の11月ニューヨーク連銀製造業景気指数や16日の10月小売売上高の内容に注目したい。前者は景気の先行指標として注目度が高い。後者は、個人消費の動向を見極める重要な指標である。17日の10月住宅着工/許可件数も個人消費の動向を測る重要指標である。
・焦点は米長期金利の動き
米ドル相場のトレンドを見極める上で重要な指標は、やはり米長期金利(10年債利回り)の動きである。
10月の消費者物価指数(CPI)が約31年ぶりの水準(前年同月比6.2%)まで上昇したことを考えるならば、長期金利は上昇しやすい環境にある。
だが、先週12日はその上昇が抑制される展開となった。11月のミシガン大消費者信頼感指数(速報値)が、急速なインフレの進行により2011年11月以来となる低水準(66.8)まで落ち込んだことが原因だった(4人に1人の消費者がインフレにより生活水準が低下している状況にあるとの指摘あり)。
さえない指標データに対する反応を考えるならば、上で述べた米指標データが総じて予想を下回る場合、長期金利の上昇が抑制されるか低下基調へ転じる可能性があろう。
逆に指標データが総じて予想以上ならば、米金利の上昇要因となろう。
米長期金利のチャート
ドル円とユーロドルのチャートポイント
・ドル円(USDJPY)
今週のドル円(USDJPY)は、引き続き米金利にらみの展開となろう。その米金利は上で述べたとおり、FEDスピーカー達の言動と指標データの内容でトレンドが左右されると予想する。
通貨オプション市場のリスクリバーサル(1週間)は、ドルコールの状況にある。米株が最高値圏での攻防を維持していることも考えるならば、ドル円は上値トライを意識する局面にある。
米金利が上昇する場合、ドル円の焦点はレジスタンスポイントとして意識されている114.30レベルの突破が焦点となろう。先週12日は、見事にこの水準で上昇が止められた。
114.30レベルの突破に成功する場合は114.50レベル、そして上昇トレンドを止めた114.70レベル(10/20高値)を次のレジスタンスポイントと想定しておきたい。114.70の突破は、115.00トライのシグナルとなり得る。
一方、米金利が低下する場合、ドル円の上値が抑制される展開を予想する。
ドル円が反落する場合、下限をフィボナッチ・リトレースメント50.0%の水準112.75レベル、もしくは38.2%の水準112.56レベルと想定し、まずは21日EMAが推移している113円ミドル前後の攻防に注目したい。
このレベルを下方ブレイクする場合は、113円台の維持が焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート
・ユーロドル(EURUSD)
米欧の金融政策スタンスの違い、そして欧州での新型コロナの感染再拡大とそれに伴う経済への悪影響が意識されることで、今週もユーロドル(EURUSD)は下値トライを意識したい。
フィボナッチ・プロジェクション61.8%の水準1.1455レベルを下方ブレイクしている状況を考えるならば、今週の焦点は1.1400のトライである。この水準を目指す過程で反発(ユーロの買戻し)が見られるだろう。しかし、それはあくまでも調整の反発であることを意識しておきたい。1.1500レベルや10日EMA(今日現在1.1514レベル)で反発が止められる場合、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。
10日線の上方ブレイクに成功しても、今月に入りレジスタンスラインとして意識されている21日EMA(今日現在1.1556レベル)および短期レジスタンスラインを完全に突破しない限り、ユーロドルの下落トレンドが続くことを意識しておきたい。
インフレの進行を意識し、FEDスピーカー達が早期の利上げについて前向きな発言をする場合や今週の米指標データが総じて予想以上となる場合、米金利は上昇することが予想される。このケースでは上で述べた1.1400のトライおよび下方ブレイクを警戒したい。先週12日の安値1.1431のブレイクは、1.1400トライのシグナルの一つと想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。