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米CPI、5月も減速見通し 12日発表 S&P500に弾みも

アメリカの5月CPIはコア指数の伸び率が下がる予想。同じ日にFRBの経済見通しの公表なども予定され、S&P500の値動きが不安定になる可能性も。

米CPI、5月も減速見通し 12日発表 S&P500に弾みも 出所:ゲッティ

アメリカで12日に発表される5月の消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除いたコア指数で、物価上昇の減速が見込まれている。予想通りになれば米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに向かう見通しが強まりそうだ。金利の先高観が弱まり、最高値更新が続いているS&P500種株価指数の上昇に弾みがつく可能性がある。また12日には連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や経済見通しも発表される予定。CPIの結果を踏まえたFRBのジェローム・パウエル議長の記者会見でも、S&P500の見通しが大きく左右されることになりそうだ。

アメリカの5月CPIはコア指数の上昇率が下がる見通し

米労働省は12日午前8時30分(日本時間12日午後9時30分)に5月CPIを発表する。ロイターがまとめた事前予想によると、総合指数の伸び率は前年同月比3.4%で、4月から横ばいになる見通し。一方、コア指数の伸び率は3.5%となり、4月(3.6%)から減速すると予想されている。コア指数の伸び率が予想通りになれば、2021年4月(3.0%)以来の低さになる。

アメリカの消費者物価指数(CPI、総合、コア)の前年同月比伸び率の推移と予想のグラフ

CPIの伸び率は5月15日に発表された4月のデータで、総合指数、コア指数ともに上昇率が前月から低下。事前予想との比較では同じ水準で、5か月ぶりに予想からの上振れがなかった。S&P500(SPX)はこの日、約1か月半ぶりに最高値を塗り替え、その後も高値圏で推移している。S&P500の6月10日の終値は前日比0.26%高の5360.79で、2024年に入って26回目の最高値更新だ。物価上昇の落ち着きはFRBが政策金利を高く維持する必要性を薄れさせ、株価を押し上げる効果がある。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

CPIの結果はS&P500や半導体株の上昇を後押しする可能性も

今回発表される5月CPIが物価上昇の減速を改めて示せば、S&P500の値上がりが改めて勢いづきそうだ。なかでも、人工知能(AI)ブームを背景にした半導体株の上昇が加速する可能性がある。半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価は株式の10分割が行われた10日に前日比0.75%高の121.79ドルをつけ、5日の上場来高値(122.44ドル)に再接近している。また、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)なども上昇基調を維持。さらにS&P500構成銘柄ではないものの英半導体大手アーム・ホールディングス(ARM)の株価も値上がりが鮮明だ。

S&P500とアメリカの主な半導体株の値動きの推移のグラフ

一方、5月CPIで物価上昇の根強さが感じられた場合にはS&P500の見通しが悪くなる可能性がある。パウエル氏は5月1日のFOMC後の記者会見で、物価上昇の根強さを警戒しつつも利上げの可能性は否定。しかし22日に公表されたFOMCの議事要旨では、複数の参加者が事態の進展次第では「さらに金融を引き締める」ことも辞さないとの考えを示していたことが分かり、利上げの可能性が完全に消えているわけではないとの印象を強めた。また、6月7日に発表された5月雇用統計は就業者数の前月比増加幅が予想を超え、労働市場の過熱感が強まった。

こうした中、金融市場ではFRBの利下げ観測が後退している。CMEグループのデータによると、金融市場ではFRBが7月FOMCまで政策金利を維持するとの見方が支配的。また、9月FOMCでの利下げついて投資家の動向から算出される確率は日本時間11日午前11時現在で49%となっており、雇用統計発表前の69%程度から大幅に下がっている。

パウエルFRB議長のFOMC後会見もS&P500を左右

ただ、12日には午後2時(日本時間13日午前3時)にFOMCの声明と経済見通しが発表され、30分後にはパウエル氏の記者会見が開かれる。こうした中で、12日の金融市場ではFRBの金融政策の見通しがCPIの結果で動いた後、パウエル氏の記者会見などで改めて変化する可能性もある。

さらにCPIと合わせて米国の物価動向の重要な判断材料となる5月の卸売物価指数(PPI)の発表は翌13日だ。このためFRBが示す経済見通しやパウエル氏の会見が生煮え的な内容になる可能性もあり、S&P500の値動きが不安定になることも想定されそうだ。


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