コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

日経平均、半導体株高で上昇 雇用統計に強さ S&P500見通しに影

日経平均は週次で3週ぶりに反発。一方、雇用統計の予想を超える強さはアメリカの金利上昇を招き、S&P500の足を引っ張る結果となった。

日経平均、半導体株高で上昇 雇用統計に強さ S&P500見通しに影 出所:ゲッティ

日経平均株価が半導体株の上昇で息を吹き返した。7日の終値は1週間前比で196円高。3週ぶりの反発で3万8000円台を維持した。相場を牽引したのは半導体株で、人工知能(AI)ブームの勢い継続を感じさせている。ただ、アメリカでは7日発表の5月雇用統計が市場予想よりも強い結果となり、長期金利(10年物米国債利回り)が上昇。S&P500の見通しを悪くした。週明けには5月の消費者物価指数(CPI)米連邦公開市場委員会(FOMC)、日本銀行の金融政策決定会合も控えており、日経平均やS&P500の大きな値動きも見込まれそうだ。

日経平均は週次196円高 半導体株が復調

日経平均(N225)の7日の終値は1週間前比で196.03円高の3万8683.93円。長期金利上昇が重荷となった前週までの悪い流れを断ち切り、3週ぶりの上昇にこぎつけた。3万9000円台回復はならなかったが、なんとか3万8000円台の維持に成功した形だ。

日経平均株価と週次の騰落幅の推移のグラフ

日経平均を牽引したのは半導体株の復調だ。英半導体大手アーム・ホールディングスを子会社に持つソフトバンクグループ(9984)は週次で5.02%高。半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)は2.47%高、半導体基板を手掛ける信越化学工業(4063)は4.37%高となって日経平均を押し上げた。半導体検査装置のレーザーテック(6920)は海外空売りファンドの標的となって株価急落してきたが、7日は9営業日ぶりの反発で終わっている。

日経平均の値動きをめぐる個別銘柄の寄与度ランキング

日経平均を押し上げた半導体株の上昇は米国の株式市場でAIブームが再燃したことがきっかけだ。半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)は5日の株価急騰で時価総額が3兆ドルに到達。この日はアームの株価(ARM)も8.59%高となるなど、勢いの強さをみせた。翌6日の日経平均は213円高となっている。

S&P500とアメリカの半導体株の値動きの推移のグラフ

アメリカの雇用統計は就業者数が大幅増 利下げ観測後退

ただ、米国の株式市場の見通しは、東京市場の7日の取引終了後に悪くなった。7日に発表された5月雇用統計が労働市場の過熱感を示したからだ。非農業部門の就業者数は前月比27.2万人増となり、4月の16.5万人増(改定値)から大幅に増加。市場予想の18.5万人を大きく上回った。また、平均時給の伸び率も前年同月比4.1%に上がり、市場予想(3.9%)を超えた。一方、失業率は4.0%となり、2022年1月(4.0%)以来の悪さになった。

アメリカの雇用統計(就業者数、失業率、平均時給伸び率)の推移のグラフ

こうした結果を受けて金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退。CMEグループのデータによると、9月FOMCまでの利下げについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間8日朝の段階で49%となっており、前日の69%程度から大きく低下している。労働市場の強さが物価上昇圧力となるとの見方が強まったようだ。また7日の米国の金融市場では長期金利が上昇。前日の4.2%台から4.4%台まで上がった。

アメリカのS&P500は週次での上昇確保も雇用統計で緊張

米国の金利の先高観はS&P500(SPX)の足を引っ張る要因だ。7日のS&P500の終値は前日比0.11%安の5346.99となった。1週間前比では1.32%高で、5日に最高値を更新した勢いは消えていないが、5月雇用統計の結果は投資家の緊張感を高めたといえそうだ。

S&P500と日経平均の週次騰落率の推移のグラフ

週明けは5月CPIやFOMCなど重要日程が相次ぐ

今後の株式市場の見通しは引き続き、米国の経済情勢とFRBの金融政策の動向に左右される。12日には、朝に5月CPI、午後にはFOMCの結果が公表される予定で、FRBの利下げをめぐる金融市場の思惑が大きく変化する可能性がある。5月の物価上昇率の上振れや、FRBが示す経済見通しで利下げに対する姿勢が弱まったとみなされれば、長期金利上昇を招き、S&P500を下押しする可能性がある。

また、日経平均をめぐっては円高進行が悪材料視される可能性もある。ドル円相場(USD/JPY)ではこのところの日米の金利差縮小を背景に円高が進み、4日には1ドル=154.53円をつける場面もあった。ドル円相場は7日の雇用統計発表後には1円超の円安が進み、156円台後半まで戻っている。

ドル円相場の行方はFRBの金融政策の方向性と同時に日本銀行の金融政策にも左右される。日銀は13、14日に金融政策決定会合を開く予定で、声明文や植田和男総裁の記者会見で示される利上げへの姿勢の強さがドル円相場を通じて日経平均の見通しにも影響を与えそうだ。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券の株価指数CFD

  • 主要指数の24時間取引が可能
  • 世界約30銘柄の株価指数を提供
  • 株価指数をバイナリーオプションで取引

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。