公益・ユーティリティ株が上昇 ガス料金は3年ぶりの安値
ガス料金が引き下がる中、景気後退に対する懸念から、安定した投資先として東京電力を含む公益事業関連株が上昇した。
電気関連銘柄が高騰
4月6日、東京電力は前日比2.27%上昇の496円で取引を終えた。同期間に中部電力は1.42%、関西電力は1%上昇し、それぞれ1,424円と1,317円で引けた。各セクターの大手企業はすでに好調に推移していたが、市場で再び経済に対する不安が広がり、公益事業に投資する動きがさらに活発化した。東京電力は年初来で4.2%以上上昇し、中部電力と関西電力の株価も好調に推移している。
景気に対する市場の厳しい見通しが、2023年の電力会社の株価を後押ししているようだ。公益事業は、安定した需要、規制、政府ネットワークでの利用などの理由から、継続的に収益が期待できるため、景気後退時にはリスクの低い投資だといえる。
4月末に通期決算を控えた公益事業各社は、今月忙しくなりそうだ。日経平均株価は過去12カ月にわたって低迷しており、それを経た後の配当は、投資家の関心の的となっている。値上げを実施した公益企業からは、将来の配当を期待できるだろう。例えば、東京電力は家庭向け規制料金の値上げ申請を修正し、値上げ幅を1月の29.3%から17.6%に引き下げて再提出した。
天然ガス価格が3年ぶりの安値に迫る
エネルギー市場が減速する中、2023年に入ってから日本の公益・ユーティリティ株は高騰している。
天然ガス先物は、2022年8月にピークを迎えて以来、下落している。ロシアのウクライナ侵攻で供給が滞ったが、例年にない暖冬と新たな取引協定により、供給過剰が解消された。
液化天然ガスは4月6日に6.68%下落して2ドル1セントとなり、2020年に記録した安値前後を維持した。天然ガスは日本の電力網の3分の2以上の供給源であり、価格の上昇が卸売市場を押し上げている。
3月以降継続している円高も、エネルギー価格の抑制に貢献している。ガスと石油の生産量が限られているため、日本の電力会社は外国から輸入するエネルギーに大きく依存している。電力会社の利益が減少する可能性はあるものの、低迷する経済情勢下において、ユーティリティ株は引き続き安定的な投資対象といえる。ガス価格も直近の支持線からさらに下落することはなく、一部の投資家は先物の再上昇に賭けているかもしれない。
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