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米国の経済指標と外為市場 4つの展望 / ドル円、ポンドドル、ポンド円の注目ポイントについて

今週の外為市場のトレンドは経済指標の内容と米国市場の反応に左右されよう。4つの展望を想定しておきたい。ドル円、ポンドドルそしてポンド円の短期的な展望は?上下のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

米国の経済指標と外為市場 4つの展望


【サマリー】
・米国の経済指標と外為市場4つの展望
・ドル円が下落トレンドを維持する場合は3つのサポートポイントに注目
・ポンド相場はBoEイベント後の動きに注目
・ポンドドルとポンド円の短期的な展望とチャートポイント


・米国の経済指標と外為市場 4つの展望

今週、外為市場の注目材料のひとつが米国の経済指標である。7月の連邦公開市場委員会(FOMC、7月26~27日開催)でパウエル連邦準備制度理事会(FRB)は今後の金融引き締めペースについて、「経済指標の内容次第」というスタンスを表明した。

先月28日の4-6月期GDP速報値の内容(2四半期連続のマイナス成長)を受け、各市場では「米景気の後退→金融引き締めペースの鈍化」の観測が高まっている。よって今週も米国経済の情勢を見極める上で重要となる経済指標-7月ISM製造業景気指数(8/1)、同月ISM非製造業景気指数(8/3)、同月雇用統計(8/5)-の内容が外為市場のトレンドを左右する可能性が高い。


展望① 米ドル高調整の加速:さえない米経済指標→米金利の低下/株高のケース
現在の外為市場は、米ドル高トレンドの調整地合いとなっている。

上で述べた今週の米経済指標が総じて予想以下となれば、米債市場では利回りの低下幅が拡大することが予想される。

一方、利上げリスクが意識されている米国の株式市場では「さえない経済指標→大幅利上げの可能性の後退」が意識されることで、反発の地合いが続くことが予想される。

このケースでは、欧州通貨や資源国通貨で米ドル高の調整相場が加速する展開を想定したい。円相場は、米金利の低下によりドル円(USDJPY)の上値が重くなることが予想される。だが、米ドル売りと株高でクロス円は買戻し優勢の展開が予想される。


展望② 円高の加速:さえない米経済指標→米金利の低下/株安のケース
さえない米国の経済指標が利上げリスクの後退ではなく、景気の後退を強く意識させるならば、米国株の反発トレンドは一服するだろう。どちらの要因が意識されるか?この点については経済指標の内容と米国市場の反応を確認するしかないが、米金利の低下と米株安が同時に発生する局面では、円高が最も加速しやすい。

ドル円(USDJPY)は先週、重要なチャートポイントやテクニカルラインをことごとく下方ブレイクした。米金利の低下のみでこのような展開となったことを考えるならば、株安(リスク回避)が重なる場合、ドル円の下落幅が拡大する展開を想定しておきたい。これはクロス円にも言える。


展望③ 米ドル高の加速:強い米経済指標→米金利の上昇/株安のケース
今週の米経済指標が総じて予想以上となる場合は、景気後退に対する市場参加者の警戒心が後退しよう。このケースでは、米債市場で調整の売り圧力が高まることで、金利の反発が予想される。

焦点は米国株の反応である。現在は大幅利上げの観測が後退していることが株高の土台となっている。強い経済指標はこの土台を揺るがす要因となり得る。米金利の反発と米国株の下落が同時に発生する場合、外為市場では米ドル買いの圧力が最も高まることが予想される(米金利の上昇とリスク回避という2つの米ドル買い要因が重なるため)。


展望④ 円安の加速:強い米経済指標→米金利の上昇/株高のケース
強い米経済指標が典型的なリスク選好相場-米金利の反発と株高のトレンドを加速させる場合は、米金利の上昇によるドル円(USDJPY)の反発と株高によるクロス円の反発が重なり、外為市場では円安が加速することが予想される。


ドル円の焦点とチャートポイント

・新たなサポートポイントを見極める局面

今週のドル円(USDJP)の焦点は、新たなサポートポイントを見極めることにある。139円前半のレジスタンス化、21日線(MA)のレジスタンス転換、そしてドル円の上昇トレンドを象徴するサポートラインの下方ブレイクなど、チャート上ではドル円のトレンド転換シグナルが点灯している。

米ドル相場は調整の範囲内(米ドル高の調整相場)にあるため、ドル円が反発する可能性はまだ残る。しかし、以下で述べる3つのチャートポイントをもブレイクする展開となれば、ドル円の上昇トレンド終焉を意識する局面へシフトしよう。

・下落局面での注目ポイントは132.00→131.32→130円台の維持

最初に注目したいサポートポイントは、132.00レベルである。6月FOMC後の反落相場では、この水準がサポートポイントとなり139円台へ上昇する起点となった。先月29日の安値は132.50レベル。この水準の下方ブレイクは、132.00のトライ&ブレイクのシグナルと想定しておきたい。

上で述べた展望②「円高の加速」が確認される場合、ドル円は132.00を難なく下方ブレイクするだろう。このケースでは、131.30レベルの攻防が焦点として浮上しよう。
テクニカルの面では、フィボナッチ・プロジェクション161.8%の水準131.32レベルの攻防に注目したい。プロジェクションの中でも、161.8%は重要な水準とされる。また、131.30前後の水準はレジスタンスポイントとしてもサポートポイントとしても意識された経緯がある。今回はサポートポイントとして意識されるか?を確認したい。

ドル円が131.30台をも難なく下抜ける場合は、130円台の維持が焦点として浮上するだろう。

・反発局面での注目ポイントは134.70レベルと21日線

一方、ドル円(USDJP)が反発する場合、目先の焦点は134.70レベルのトライ&ブレイクとなるか?この点に注目したい。

先月31日は134.67で上値が抑制された。一方、6月下旬から7月中旬にかけてはサポートポイントとして意識された経緯がある。ネックラインとしての重要性が増すかどうか?この点を確認する上でも、134.70レベルの攻防は重要である。

ドル円が134.70レベルの突破に成功する場合は、21日線のトライが次の焦点として浮上しよう。この移動平均線で再び戻りが止められる場合は、ドル円の反落シグナルとして捉えたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート TradingView 日足(今年2月以降)

ポンド相場の焦点とチャートポイント

・BoEイベントとポンド売り

今週はイングランド中央銀行(BoE)イベントがある。

ベイリー総裁は先月19日の講演で、8月の金融政策委員会(MPC)では0.5ポイントの利上げを行う選択肢を示した。それ以降のポンドドル(GBPUSD)は、1.19レベルでサポートされ21日線(MA)を突破に成功。そして現在は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.2260レベルをトライする展開となっている。(直近の戻り高値は7月29日の1.2245レベル)。

では、今回のMPCでベイリーBoEが予告どおりに大幅利上げを決定する場合、それがポンド相場のサポート要因になるか?と問われるならば、筆者の応えはノーである。

その理由は、景気の後退リスクが現在のポンド相場のメインテーマとして意識されているからだ。また、ベイリー発言後にすでにポンドドルが上昇している状況も考えるならば、今週のBoEイベントはポンド売り要因となる可能性がある。

ポンドドルのチャート

ポンドドルのチャート TradingView 日足(今年6月以降)


・ポンド円は三度の160.00トライを警戒

下落リスクを警戒すべきはポンド円(GBPJPY)も同じである。

日足チャートを確認すると、ポンド円はトライアングルの下限だけでなく、75日線(MA)をも難なく下方ブレイクしている。今日の東京時間では100日線(EMA)をローソク足の実体ベースで下抜ける展開が見られる。

166.00レベルのレジスタンス化に加えて、短期レジスタンスラインが形成されつつあることも考えるならば、ポンド円の地合いは弱い。

今週、上で述べた展望②「円高の加速」もしくは③「米ドル高の加速」となる場合、ポンド円は7月29日の安値161.53だけでなく、161.00をも下方ブレイクする展開を想定しておきたい。

特に上で述べた展望②の展開となる場合、ボラティリティが拡大しやすいポンド円は後者の水準(161.00)をも下抜けることが予想される。このケースでは、節目の160.00を三度トライする展開を警戒したい。

ポンド円のチャート

ポンド円のチャート TradingView 日足(今年5月以降)

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