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注目のディフェンシブ関連銘柄10選

ディフェンシブ銘柄は経済に左右されにくく、景気後退期には投資を守ることもあります。2024年に注目のディフェンシブ銘柄10選と取引の仕方を紹介します。本記事で紹介する銘柄は時価総額に基づいて選定されています。

chart 出所:ブルームバーグ

ディフェンシブ銘柄とは

ディフェンシブ銘柄は、経済の動向に関わらず比較的安定して推移します。ディフェンシブ銘柄は経済循環の変遷に左右されにくいため、非循環株とも呼ばれます。

ディフェンシブ銘柄は一般的に、人々の生活に欠かせないものやサービスを提供するセクターであることが多く、プロクター・アンド・ギャンブルやネスレといった一般消費財企業、トタルエナジーズなどのエネルギー企業、コストコやウォルマートなどのディスカウントストアがその一例です。このほか、ゲットリンク、日立製作所、ナショナル・グリッド、ヴェオリア・エンバイロメントなどのインフラ企業も経済後退期には安定した資産として見られています。また、アルファベットなど、事業の多様性や市場規模から、ディフェンシブ銘柄と見られるテクノロジー銘柄もあります。

注目のディフェンシブ銘柄10選

ここでは、2024年に注目のディフェンシブ銘柄10選を紹介します。

  1. アルファベット(GOOGL.O)

  2. コストコ・ホールセール(COST.O)

  3. ゲットリンク(GETP.PA)

  4. 日立製作所(6501)

  5. ナショナル・グリッド(NG.L)

  6. ネスレ(NESN.S)

  7. プロクター・アンド・ギャンブル(PG.N)

  8. トタルエナジーズ(TTEF.PA)

  9. ヴェオリア・エンバイロメント(VIE.PA)

  10. ウォルマート(WMT.N)

アルファベットはデジタル広告で世界をリードしており、時価総額は1兆7370億ドルと世界最大級の企業でもあります。同社はインターネット検索エンジンシェア第1位のグーグルの持ち株会社でもあります。

他にも、人気のインターネットブラウザーであるChrome、スマートフォンOS世界シェア第1位のAndroid、世界最大の動画共有サイトであるYouTubeを保有しています。Google マップ、Gmail、Google Play ストアは、それぞれ少なくとも10億人のユーザーを抱えています。

同社は人工知能(AI)、ロボット工学ソフトウェア、健康・医療、自律走行なども手掛けています。2023年12月に独自の生成AIモデルである「Gemini」を発表し、マイクロソフト(MSFT.O)が投資するOpenAIのチャットボットである「ChatGPT」へ対抗しています。

2023年1~9月期における2210億ドルの売り上げのうち、78%はYouTubeを含むグーグルの広告収益によるものでした。純利益は前年同期比14.6%増の531億ドルとなりました。2023年9月30日の時点で、同社は1200億ドルの現金、現金同等物、有価証券を保有していました。

同社株は現在138.69ドル前後で取引されています。市場の優位性に加え、事業を多様化している同社の株価は、他のテクノロジー株と比較して経済の煽りを受けにくいと見られています。

コストコは低価格の一般消費財を販売する会員制倉庫型チェーンです。1983年に米国ワシントン州シアトルで創業した同社は、1億2800万人の会員数を誇る世界有数の小売業者に成長しました。2023年末時点で同社は871店舗を展開しており、そのうち748店舗は米国、プエルトリコ、カナダ、メキシコにあります。

2023年9月3日の会計年度末時点で、同社の会員費は45.8億ドルに達し、商品価格の低マージンを補完しました。同年の純利益は62.9億ドルでした。2023年11月26日時点で、同社は170億ドルの現金および現金同等物を保有していました。

過去52週間で、同社の株価は452.53ドルから過去最高値となる681.91ドルの間で推移しています。

パリに拠点を置くゲットリンクは英国とフランスを繋ぐ「ユーロトンネル」を保有・運営しています。ユーロトンネルは高速旅客鉄道であるユーロスターと、自動車や貨物列車向けのシャトルを通しています。同社は免税販売や両国間の電力網を結ぶ「ElecLink」ケーブルからも収益を得ています。

2023年6月30日時点で、同社は12.9億ユーロの現金および現金同等物を保有していました。2023年度上半期の純利益は9.34億ユーロで、前年同期比で218%増となりました。

同社の株価は2023年に8.98%上昇し、16.56ユーロで取引を終えました。過去5年間では39.32%上昇しています。

日立製作所は日本を代表する製造複合企業の一つで、時価総額は9兆4300億円に達します。同社の主な事業は情報技術とインフラで、デジタルシステム&サービス部門は同社の売り上げの約30%を占めています。それ以外の多くはエネルギー、鉄道、各種産業機器・技術によるものです。同社はABB(ABB.ST)の送電網部門を64億ドルで買収し、日立エネルギーに改名しています。

格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは2023年11月20日、同社について「循環性の低い事業への注力は、将来的な安定に向けて良い動きである。デジタル化と脱炭素化のトレンドからの恩恵を受けるこれらの事業は、経済成長が減速する中でも安定した収益性を維持することにつながる」としています。

2010年以降、同社の株価は6倍となっており、現在は10,245円前後で取引されています。過去52週間では6,360から10,510円の間で推移しています。

ナショナル・グリッドは英国最大の送配電事業者です。ロンドンに本社を置いており、米国北東部にも電気とガスを供給しています。

再生可能エネルギー分野の成長と電気自動車への乗り換えが進むにつれ、同社の事業は拡大することが見込まれています。二酸化炭素排出量の「ネットゼロ」を達成するには、送電網への多額の投資が必要となり、同社は2025/2026年度までの5年間に420億ポンドの投資を計画しています。

株価は現在、10.645ポンド前後で取引されています。過去52週間では、9.18から12.292ポンドの間で推移しており、過去5年間では32.81%上昇しています。2023年9月30日時点で、同社は2.27億ポンドの現金および現金同等物を保有していました。

スイスのヴヴェイに拠点を置くネスレは、世界最大の食品・飲料企業で、時価総額は約2651.31億スイスフランに上ります。同社は粉末・液体飲料、ペットケア、栄養・健康サプリメント、調理済み食品・調理補助食品、乳製品・アイスクリーム、菓子、ボトル入り飲料などから収益を得ています。

2023年上半期の売上高は462.93億スイスフラン、純利益は56.49億スイスフランでした。

株価は現在98.65スイスフラン前後で取引されており、過去52週間では96.12から116.84スイスフランの間で推移しています。2023年9月末時点で、同社は36.67億スイスフランの現金および現金同等物を保有していました。

P&Gとしても知られるプロクター・アンド・ギャンブルは、世界最大の家庭用品・パーソナルケア製品企業です。米国オハイオ州シンシナティに拠点を置く同社は、製薬事業と食品事業から撤退することで効率化した複合企業です。同社のブランドにはブラウン、ジレット、ウィスパー、H&S、パンパース、アリエール、オレイ、オーラルBなどがあります。

同社の2023年6月30日までの売上高は820億ドルで、通期純利益は146.5億ドルでした。

株価は現在、148.65ドル前後で取引されています。過去52週間では135.83から158.38ドルの間で推移し、過去5年間で61.98%上昇しました。2023年9月末時点で、同社は97.3億ドルの現金および現金同等物を保有していました。

トタルエナジーズは売上高と時価総額で世界5位の石油会社です。フランスに本社を置く同社は、石油、バイオ燃料、天然ガス、グリーンガス、再生可能エネルギー、電力の生産と販売を行っています。同社はまた、製油所や石油化学プラントも運営しており、太陽光と風力による発電で世界トップになることを目指しています。

同社の株価は現在62.18ユーロ前後で取引されており、過去52週間では48.74から67.94ユーロの間で推移しています。また、過去5年間で同社の株価は32.38%上昇しています。2023年9月30日時点で、同社は247.31億ドルの現金および現金同等物を保有していました。

ヴェオリア・エンバイロメントは水、廃棄物、エネルギーを扱うフランスの会社です。1853年にCompagnie Générale des Eauxとして創業して以来、同社は数々の買収や売却を経て成長してきました。2022年には同じくフランス企業の競合であったスエズを買収しました。

同社の売上高の71%はヨーロッパからきています。2022年の同社の純利益は前年比30%増の16.2億ユーロで、2023年にはさらに12%の成長を見込んでいます。2023年9月30日時点で、同社は188.81億ユーロの負債を抱えており、99.3億ユーロの現金および現金同等物を保有していました。

ウォルマートは世界最大の小売業者で、2023年1月31日までの会計年度の通期売上高は6112.9億ドルでした。米国アーカンソー州ベントンビルに拠点を置く同社は、世界最大の雇用主でもあり、全世界に210万人の従業員を擁しています。同社はハイパーマーケットやディスカウントストアとして知られていますが、米国における生鮮食品の販売において、同社のEコマース事業はアマゾン(AMZN.O)を抜いています。

2023年10月31日までの9ヶ月間で同社の売り上げは前年同期比で6.1%伸び、純利益は同85.3%増の100億ドルでした。10月末時点では、121.5億ドルの現金および現金同等物を保有していました。

過去の値動きは、将来の値動きを示すものではありません。

ディフェンシブ銘柄を取引する方法

IG証券で口座を開設すれば、CFDで株式を簡単に取引することができます。

  1. 取引システムにログインし、個別株口座を選択します。
  2. 次に、取引したい銘柄名を検索し、取引チケット上で「買い」または「売り」を選択します。
  3. ロット数を選択し、「注文確定」で取引を確定します。

※詳しくは、株式CFDについてのページをご覧ください。または、コールセンターまでお問い合わせください。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

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