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天然ガスへの投資と取引方法

天然ガスは、市場で最も広く取引されているコモディティ(商品)の一つで、ボラティリティが高く投資のチャンスも多い傾向があります。この記事では、天然ガスの取引方法、価格の変動要因、投資戦略をご紹介します。

画像:Adobe Stock

天然ガス取引の基本

天然ガスは現在、全世界における使用量が3番目に多い発電燃料です。2021年には全世界の発電量の24%が天然ガスを燃料としていました。1また、中国やインドネシアのような発展途上国で天然ガスの使用が増加しており、天然ガスの需要を支えています。
天然ガスは、車両用燃料の他に、建物の暖房設備、給湯器、調理設備、空調設備、工業炉の動力源として使用されます。また、ガスコンロやラジエーターのように天然ガスのエネルギーを熱に変換して機能する家庭用電化製品も数多くあります。
国際商品市況での天然ガスの取引高は、世界第3位となっています。2ガス関連市場で代表的な指標はヘンリーハブ天然ガス(NG)先物です。シカゴ・マーカンタイル取引所(CMEグループ)で取引されています。先物契約の正式な受渡し場所となっているルイジアナ州にある天然ガスの集積地「ヘンリーハブ」が、その名の由来となっています。

天然ガスの取引方法

IG証券で天然ガスを取引する方法をご紹介します。なお、市場価格は原資産の先物価格に基づいて変動します。

  • 商品CFD

CFDは、ポジションを保有した時と決済した時の価格の差額を受け渡す取引です。IG証券の商品CFDでは、天然ガスをはじめ、原油、金、銀、小麦といったさまざまな銘柄を取引することができます。

  • 関連銘柄取引

天然ガス連動型のETFやETC、または天然ガス関連の株式銘柄をCFDで取引することも可能です。

CFDはレバレッジをかけた取引で、担保として入金した証拠金よりも大きなポジションサイズで取引します。少しの相場変動でも大きな利益を得られる場合がありますが、大きな損失を被る可能性もあります。
CFDで天然ガスを取引する場合、限月の設定がないスポット市場の価格、または先物市場の価格で取引することになります。スポット価格の場合、現在の市場価格に近い水準での取引となります。スプレッドは狭い傾向にあります。ただし、ポジションを翌日に持ち越すとファンディングコストが発生します。先物価格で取引する場合、スプレッドは広くなりますが、ファンディングコストは発生しません。

また、天然ガスに関連する企業の株式を取引することで、間接的に天然ガスに投資することもできます。BP PLCやShell PLCといった石油メジャーは天然ガス事業にも出資しています。天然ガスへの投資目的で天然ガス関連銘柄を取引するという考え方もあります。
大胆に投資を行いたい場合は、天然ガスの資源開発に直接関わっている資源探査会社に投資する手段もあります。たとえば英国企業だと、石油ガスの採掘および開発を行うIGAS Energy PLCや、陸上生産および探査を行うEgdon Resources PLCなどの会社が投資対象の候補になります。

天然ガスの価格が変動する要因とは?

他のコモディティ(商品)と同じく、天然ガスの価格も需要と供給によって決定されます。天然ガスの需給バランスに影響する主な要因には、天然ガスの貯蔵量、世界的なエネルギー需要、代替エネルギーの開発、代替エネルギーの価格、天候が挙げられます。
基本的な価格変動のメカニズムとして、天然ガスの売り手よりも買い手の方が多ければ、需要が高くて入手が困難になる(「需要」が「供給」を上回る)ため、価格は上昇します。反対に、供給が需要を上回ると価格は下がります。

世界的なエネルギー需要

国際エネルギー機関(IEA)は10月3日、天然ガスの供給状況に関する報告書「Global Gas Security Review 2024」を公表しました。それによれば、2024年の世界の天然ガス需要が過去最高になるとの予測を示しました。また2025年もアジアの経済成長を受け、ガス需要が2.3%増加するとの予測を示しました。

天然ガスの貯蔵量

世界の多くの国では、天然ガスの供給が過剰になった場合に備え、貯蔵施設を運用しています。また、天然ガスの減産時の価格上昇に備えて、各国政府は天然ガスを備蓄しておく体制を構築しています。
天然ガスを備蓄しておけば、供給が不足した際、短期間であれば急激な需要の増加を補うことができます。しかし備蓄が尽きたり不足したりすれば、より多くの天然ガスを購入しなければなりません。供給不足の時期にこれが起こると、天然ガスの入手が困難になって価格は上昇します。

代替エネルギーの開発

化石燃料に代わるグリーンエネルギーの開発が、天然ガスの価格を下げる可能性があります。また、天然ガスなどの化石燃料への依存度は、今後数年のうちに世界中で低下すると考えられています。
実際、再生可能エネルギーの世界消費量は年々増加しており、2007年には1億700万石油換算トンでしたが2017年には4億8680万石油換算トンになりました。

代替エネルギーの価格

他の燃料が天然ガスよりも安く購入できる場合、天然ガスの需要は低下します。具体的には、石油が過剰生産されている場合や、政府が原子力発電所や風力発電所の建設に多くの資源を投入した場合です。代替エネルギー価格が低下するため、結果として天然ガスの需要は低下します。
また、政府が水圧破砕(天然ガスの開発方法)をより厳しく規制した場合、天然ガスの採取量が減ることで高まり天然ガスの価格が上昇します。一方、安価な再生可能エネルギーや原子力発電などの代替エネルギーの需要が相対的に高まります。実際に、アイルランド、ドイツ、オーストラリア、スコットランド、ウルグアイなど多くの国では、国民の反対する声を受けて、既に水圧破砕が恒久的または一時的に禁止されています。

天候

ハリケーンや暴風雨のような悪天候によって、天然ガスの生産拠点が数日から数週間停止することがあります。このような時に天然ガスを使用すると、貯蔵量が不足して天然ガスの価格が上昇することがあります。
また、特に厳冬の年には暖房の使用が増えるため、暖房需要が増加します。需要を賄うためにより多くの天然ガスが必要になり、天然ガスの価格は上昇する傾向にあります。

天然ガス取引を始めるための6つのステップ

IG証券で天然ガス関連の銘柄を取引するには、次のステップを参考にしてください。

1. CFDや銘柄取引の仕組みを学ぶ
2. 口座を開設して資金を入金する
3. 天然ガス市場の需給をつくる要因を分析する
4. 自分に最適な投資戦略を選定する
5. 天然ガスを取引するための投資対象を決める
6. 実際にポジションを保有して取引をする

オンライン口座開設はこちら

天然ガスの取引戦略

天然ガスや石油のようなエネルギー関連のコモディティ(商品)は、歴史的にみて変動幅(ボラティリティ)が高い傾向があります。ポジションを持ち越すと一晩で大きな含み損が出ることもあるため、長期的な戦略ではなくデイトレードのように短期間で取引を終了させるといった工夫が必要です。

  • デイトレード戦略
  • レンジ戦略
  • ブレイクアウト手法

デイトレード戦略

ボラティリティが高い天然ガス市場で有効な投資戦略の一つに、デイトレード戦略が挙げられます。デイトレード戦略では、小さな利益を目指した取引を数多く行います。一日を通して取引を実行するため、常に市場を注視することになります。

そのため、デイトレード戦略は、取引に多くの時間を割くことができ、天然ガス価格に影響を与えるニュースや出来事を常に注視できるトレーダーに向いています。

レンジ戦略

レンジ戦略は、相場の値動きからサポートライン(レンジの下限)とレジスタンスライン(レンジの上限)を定めます。サポートラインを目安に買い注文を出し、レジスタンスラインを目安に売り注文を出します。特定の長期トレンドが無く上下の値動きが激しい相場で、レンジ戦略は効果を発揮します。
なお、天然ガス価格はボラティリティが拡大する傾向にあります。このためレンジ戦略を採用する場合は、サポートラインまたはレジスタンスラインをブレイクすることを想定し、ストップ注文を付けることをおすすめします。

支持線と抵抗線について(サポートラインとレジスタンスライン)

ブレイクアウト手法

相場がレジスタンスラインを上にブレイクした後、またはサポートラインを下にブレイクした後に新たなトレンドが発生することがあります。これを予測して取引するブレイクアウト手法も、ボラティリティの高い市場では効果的な戦略です。トレンドが発生した初期段階で価格の上昇や下降のトレンドを見極めることができれば、大きな利益につながる可能性があります。
上昇トレンドへの移行時には割安な水準でポジションを保有し、レジスタンスラインを「ブレイクアウト」した後の高い水準で売却します。反対に、価格がそれまでのサポートラインを「ブレイクアウト」した後の安い水準で買い戻すことを狙って、ショート(売り)ポジションを保有することもできます。ブレイクアウト手法は、相場の上昇と下落のどちらを狙ったときでも使える投資戦略です。

ブレイクアウトについて詳しく

天然ガスの取引時間

天然ガスの取引時間は、以下のページから銘柄詳細情報をご確認ください。

天然ガスの取引時間(商品CFD銘柄詳細)をチェック

参考資料

1. Enerda、2022年
2. CME、2022年
3. IEA「Natural gas demand growth picks up in 2024 amid uncertainties over supply」(24年10月3日)


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

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