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【米国株の週間展望】焦点はFOMC 高まるFRBの大幅利下げ期待 マグニフィセントセブンに買い戻し、ナスダック100の見通し

今週17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。FOMCが目前に迫るなか、0.5%の利下げ期待が高まっている。大幅利下げの期待はマグニフィセントセブンの買い戻しを誘い、ハイテク株比率の高いナスダック100の押し上げ要因となっている。今週のナスダック100の見通しは?注目のチャート水準は?

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記事のポイント

・今週の注目イベントは米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう
・9月FOMCが目前に迫るなか、0.5%の大幅利下げ期待が高まっている
・マグニフィセントセブンの買い戻しで、ナスダック100には上昇ムードが漂う
・0.25%の利下げ幅ならば、ナスダック100の下落を想定しておきたい


ナスダック100、注目のチャート水準

上値の水準(レジスタンス)

・20,080:7月17日の高値
・19,922:フィボナッチ・リトレースメント76.4%
・19,600:レジスタンスポイント

下値の水準(サポート)

・19,325:21日線と50日線
・19,200:サポートポイント
・18,986:フィボナッチ・リトレースメント38.2%
・18,691:8月高安の半値戻し
・18,397:フィボナッチ・リトレースメント61.8%


迫るFOMC、利下げの幅が焦点に

今週17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。今回のFOMCを境に、米連邦準備制度理事会(FRB)は長きに渡り維持してきた金融引き締め政策に終止符を打つだろう。それは同時に、アメリカの金融政策が緩和サイクルへ転じることを意味する。

FRBの緩和サイクル入りについては、アメリカの株式市場だけでなく他の市場でもすでに織り込まれている。ゆえに9月FOMC以降の焦点は、利下げのペースにある。

先週、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とフィナンシャル・タイムズ(FT)の両紙が0.5%の大幅利下げの可能性について報じた。

CMEのFedWatch ツールによれば、先週14日の時点で0.25%利下げと0.5%利下げの確率が五分五分の状況にあり、市場の見方が完全に割れている。先週12日までのメインシナリオが0.25%の利下げだっただけに、パウエルFRBが0.5%の大幅利下げを決定する場合は、主力の半導体株やハイテク株の買いが主要な米株価指数の上昇をけん引する展開が予想される。

9月FOMCの利下げ確率:日次ベース 7月以降

9月FOMCの利下げ確率:日次ベース 7月以降

出所:CMEのFedWatch ツール / 9月14日時点

大幅利下げの恩恵はグロース株に

9月のFOMCでパウエルFRBが大幅利下げ(0.5%の利下げ)を決定する場合、その恩恵を最大限に受けるのが高PERのグロース株となろう。

事実、大幅利下げの期待が高まった先週のアメリカ株式市場では、グロース株指数の上昇幅がバリュー指数のそれを大きく上回った。グロース指数とバリュー指数の比を確認すると、再びグロース株優勢へ転じつつある(下のチャート、赤ラインを参照)。

S&P500グロース指数とバリュー指数の動向:日足 2024年4月以降

S&P500グロース指数とバリュー指数の動向:日足 2024年4月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

マグニフィセントセブンに注目

グロース株のなかでも特に注目したいのが、エヌビディア(NVDA)やGAFAなどのマグニフィセントセブンである。

先週のS&P500セクター別パフォーマンスを確認すると、マグニフィセントセブンの多くが属する情報技術セクターが7.3%の上昇となり米株高をけん引した。

S&P500 セクター別の騰落率:9月9日~13日

S&P500 セクター別の騰落率:9月9日~13日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

マグニフィセントセブンのパフォーマンスを確認すると、エヌビディア(NVDA)が15.82%の上昇と突出している。

アップル(AAPL)以外の主力株は、S&P500のパフォーマンスを上回った。テスラ(TSLA)、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)の3銘柄は、ナスダック100のパフォーマンスも上回っている。

現状、0.5%利下げの可能性は五分五分である。それだけにパウエルFRBが大幅利下げを決定すればマグニフィセントセブン、特に上で取り上げた4銘柄-エヌビディア、テスラ、アマゾン、マイクロソフトが米株高のけん引役となる展開を想定しておきたい。

マグニフィセントセブンと指数の騰落率: 9月9日~13日

マグニフィセントセブンと指数の騰落率: 9月9日~13日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

ナスダック100 今週の見通し

3つのレジスタンスポイント

先週12日にナスダック100は、21日線と50日線を一気に突破した。これら移動平均線は今週、ゴールデンクロスへ転じることが予想される。日足のMACDではそのゴールデンクロスが確認された。RSIが売られ過ぎの水準へ到達するには、まだ余裕がある(いずれも下の日足チャート、緑矢印を参照)。

また、4時間足チャートにプロットしたMACDとRSIが上昇トレンドへ転換していることも、ナスダック100のさらなる上値トライの可能性を示唆している(一番下の4時間足チャート、緑矢印を参照)。

テクニカルの面でもナスダック100に地合いの強さが戻っていることが分かる。

大幅利下げ(0.5%利下げ)に対する期待の高まりは、ナスダック100の押し上げ要因となろう。8月の下旬以降、レジスタンスのラインとして意識されている19,600ポイントのブレイクアウトに成功すれば、ナスダック100はさらなる上値トライのシグナルとなろう(下の日足チャート、右側の赤矢印を参照)。

次のレジスタンスポイントとして注目したいのが、8月の高値19,922レベルである。8月の強気相場を止めたこの水準は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる(下の日足チャート、真ん中の赤矢印を参照)。このテクニカルラインは19,600ポイント以上に重要なレジスタンスポイントであるだけに、ナスダック100がこのレジスタンスポイントをも難なく突破すれば、節目の20,000ポイントが視野に入ろう。チャート分析の観点では、7月17日の高値20,080レベルのブレイクアウトに注目したい(下の日足チャート、赤矢印を参照)。

ナスダック100:日足 2024年7月以降

ナスダック100:日足 2024年7月以降

出所:TradingView

下落の局面では18,400の維持が焦点に

現在のアメリカ株式市場では、大幅利下げ(0.5%の利下げ)の期待が急速に高まっている。ゆえに、パウエルFRBが0.25%利下げ幅にとどめる場合は、米株安の要因になり得る。

特に今のナスダック100は、上で取り上げたレジスタンスの水準19,600ポイントだけでなく、7月の高値を起点とした短期のレジスタンスラインが意識されている状況にある(下の4時間足チャート、黒矢印を参照)。パウエルFRBが市場の大幅利下げ期待を裏切る場合は、ナスダック100の下落を警戒したい。

ナスダック100の下落局面では、9月6日の安値18,400ポイントを目先の下限と想定したい(上の日足チャート、黒矢印を参照)。この下限を目指すシグナルとして、下の4時間足チャートにプロットした3つのサポート水準に注目したい。

ひとつは、サポート転換の可能性がある19,200ポイントである(下の4時間足チャートを参照)。

次に注目すべき水準は、8月高安の水準フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準18,986レベルである。このテクニカルラインの攻防では、19,000ポイントの維持が焦点となろう。

最後の水準が半値戻し18,691レベルである。このテクニカルラインの下方ブレイクは、18,400ポイントをトライする展開を想定しておきたい。

なお、18,400ポイントはフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準18,397レベルにあたる(下の4時間足チャート、緑矢印を参照)。過去の経緯だけでなくテクニカルの面でも、18,400ポイント前後は重要なサポートの水準である。ゆえにナスダック100が18,400ポイントをも完全に下方ブレイクする場合は、調整相場が再燃するシグナルとして警戒したい。

ナスダック100:4時間足 7月以降

ナスダック100:4時間足 7月以降

出所:TradingView


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