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調整局面入りのエヌビディア、ナスダックに冷や水、目先の見通しは?

米株高のけん引役であるエヌビディア(NVDA)は3日続落した。最高値からの下落率が10%を超え、同社の株価は調整局面入りを意識する状況にある。エヌビディアの下落が続く場合は、ナスダック100の調整相場(下落)を警戒したい。注目しておきたい下値の水準は?

Source:Getty Images Source:Getty Images

この記事のポイント

・エヌビディアは最高値から10%を超す下落、調整局面を警戒する状況に
・ナスダック100は10日線を下方ブレイク、さらなる下落を警戒したい
・ナスダック100の下落局面では、19,200の維持が焦点となろう
・一方、反発の局面では2つの水準の攻防に注目したい


調整局面入りのエヌビディア

アメリカの株高をけん引してきた半導体大手エヌビディア(NVDA)が失速している。昨日は、前営業日の終値に比べて8.46ドル(約6.7%)下落し118.11ドルで終えた。21日線をあっさりと下方ブレイクし、日足のMACDはデッドクロスへ転じている(下の日足チャートを参照)。

テクニカルの面で強気地合いの後退が確認される状況で、6月18日に付けた終値ベースでの最高値135.58から10%超下落したことで、エヌビディアは調整局面入りを意識する状況にある。

エヌビディアのチャート:日足 今年4月以降

エヌビディアのチャート:日足 今年4月以降

S&P500指数の下落が示唆すること

今日以降もエヌビディア株(NVDA)の下落が続く場合は、半導体株セクターの下落をけん引しよう。

半導体株セクターの売りは、情報技術セクターの下落をけん引するだろう。事実、昨日のS&P500種株価指数(SPX、以下SP500指数)のセクター別パフォーマンスを確認すると、情報技術セクターは2%超下落した

他のセクターに買いが入っても情報技術セクターの下落を受け、24日のSP500指数は前営業日の終値比で-16.75ポイント(0.31%)安の5447.87ポイントと、小幅に下落して終えた(下のチャートを参照)。

昨日のSP500指数の下落は、今の米株高がエヌビディア、そして一部のビッグテック株の上昇頼みという「不安定な土台」で成り立っていることを示唆したといえる。

S&P500種株価指数 セクター別のパフォーマンス:6月24日

S&P500種株価指数 セクター別のパフォーマンス:6月24日 ブルームバーグのデータで筆者が作成ブルームバーグのデータで筆者が作成

米経済指標:6月の消費者信頼感指数

24日のIG米国株レポートで述べたとおり、今週はマイクロン・テクノロジー(MU)の決算(26日)と経済指標が米国株の変動要因となろう。

後者の経済指標では、28日の5月個人消費支出(PCE)価格指数に注目が集まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)が注視する物価指数の動向は、米国株のトレンドに大きな影響を与えるだろう。

そして、今日の6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)も米国株のトレンドに影響を与える可能性がある。市場予想は100.0と、前月の102.0から低下の見通しにある。

5月の小売売上高では個人消費の減速傾向が示された。その個人消費との相関性が高く、消費者マインドの動向を示す消費者信頼感指数が予想外に低下する場合は、アメリカの株式市場で景気リスクが意識される展開が予想される。

エヌビディア株(NVDA)の調整局面入りが警戒されている状況で、消費者信頼感指数が消費者マインドの低下を示唆する場合は、株安の要因となろう。

特に注目したいのが、期待指数の動向である。5月は74.6へと改善した。しかし、コンファレンス・ボードによれば、期待指数が「80」を下回る状況は景気の先行き懸念が高まっているサインになるという。

期待指数は4ヶ月連続で「80」を下回る状況にある(下のチャート、赤ラインを参照)。

アメリカ 消費者信頼感指数の動向:23年以降

アメリカ 消費者信頼感指数の動向:23年以降 ブルームバーグのデータで筆者が作成

ナスダック100、見通しとチャート分析

下値の焦点は19,200レベルの維持

下の1時間足チャートにプロットしたトレンドチャネルの動きをみると、ナスダック100(NDX)の強気地合いが後退しつつあることが分かる。

ストキャスティクスとRSIは売られ過ぎの水準まで低下しているため、短期的な反発が予想される。しかし、エヌビディア(NVDA)の失速を考えるならば、今意識すべきは下値トライの方である。

ナスダック100が続落する場合、焦点は19,200ポイントの維持となろう。テクニカルの面でこの水準はフィボナッチ・エクステンション100%(N計算値)の水準であり、過去にこのレベルが一度レジスタンスの水準として意識された経緯がある(1時間足 / 日足を参照)。そしてこの水準を突破した後、20,000ポイントを視野に上昇幅が拡大した。

19,200レベルがサポートの水準へ転換する場合は、この水準が目先のサポートポイントとして市場参加者に意識されよう。

なお、21日線が19,150レベルまで上昇している(日足チャート、緑ラインを参照)。今年に入り何度か相場をサポートしたことがあるこの移動平均線が19,200のすぐ下まで上昇している状況も、サポートポイントとしての19,200レベルの存在感を高めると思われる。

19,200をトライするサイン

ナスダック100が19,200レベルをトライするサインとして注目したいのが、19,350レベルの下方ブレイクである。この水準は、6月12日に「窓開け」でスタートした時の始値である。また、すぐ上の水準19,374レベルは、半値戻しの水準にあたる。(下の1時間足チャートを参照)。

テクニカルの面でもサポートの水準として意識されやすい19,350レベルを完全に下方ブレイクする場合は、19,200をトライするサインと想定しておきたい。

反発の局面では2つの水準での攻防に注目

一方、マイクロン・テクノロジー(MU)の決算、そして今週の米経済指標がエヌビディアと米国株の反発要因となる場合は、2つのチャート水準での攻防に注目したい。

ひとつは19,650レベル、もう一つは19,800レベルである(下の1時間足チャートを参照)。いずれもレジスタンスの水準へ転換する可能性がある。

後者の19,800レベルを完全に上方ブレイクする場合は、節目の20,000ポイントを再びトライするサインとなろう。

時間足のストキャスティクスとRSIを軸に相場の過熱感を追い、反発と反落のタイミングを探りたい。現状、1時間足は売られ過ぎの水準付近まで低下している。上で述べた6月の消費者信頼感指数がアメリカ株全体の反発要因となれば、まずは19,650レベルの攻防に注目したい。

ナスダック100のチャート:日足 今年1月以降

ナスダック100のチャート:日足 今年1月以降

TradingView提供のチャートで作成

ナスダック100のチャート:1時間足 6月以降

ナスダック100のチャート:1時間足 6月以降

TradingView提供のチャートで作成

ナスダック100、注目のチャート水準

ナスダック100、注目のチャート水準

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