ボラティリティで考える主要通貨の動向
今回は市場の予測を反映するインプライド・ボラティリティから主要通貨-円、ユーロそして英ポンドの短期的な動向について考えてみました。英ポンド相場の焦点は?ドル円とユーロドルのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご参照ください。
・ようやく調整ムードが出てきた英ポンド相場
17日の外為市場では英ポンド相場の下落が目立った。先の総選挙で勝利したジョンソン政権は来年1月末の離脱を主張すると同時に、期限延長拒否の方針も示している。仮に1月末の離脱となれば「移行期間」は2020年末となる。わずか11カ月でEUとの自由貿易協定(FTA)等の交渉をまとめることは不可能であり、この懸念が昨日の英ポンド相場の下落の要因になったとの指摘がある。確かに上記のことは今後の英ポンド相場の懸念材料である。だが、保守党が単独過半数を獲得した時点でその点は周知の事実であり、今さらそれを意識するのか?という疑問がわく。重要なことは、この件について市場の心理がどのように揺れ動いているか、である。この点を1週間と1ヶ月のインプライド・ボラティリティ(対米ドル)で確認すると、再び上昇していることがわかる。だが、今年10月や直近の12月上旬と比較するとその水準は低く、今のところヒステリックな反応は見られない。9月以降、期待先行で10%以上上昇する局面が見られたことも考えるならば、17日の下落は英ポンド高の調整であってトレンド転換(=英ポンド安への転換)と判断するのは早計である。ようやく調整相場のムードが出始めた英ポンド相場の焦点は、新たなサポートポイントの水準である。現時点で候補となるのは、①ブレイクするまで相場をレジストした1.30、②レンジ相場の下限1.28レベル、③1.1957(9/3安値)を起点とした短期サポートラインである。
【ポンドドル】
・ボラティリティが低下し続ける円とユーロ
英ポンド相場と比べると、円相場とユーロ相場のインプライド・ボラティリティ(対米ドル)は低下基調を辿っている。通貨オプション市場のリスク・リバーサルにも大きな変化は見られない。これらの状況を踏まえ、本日のドル円とユーロドルは現在のレンジで売り買いが交錯する展開を予想する。上値トライとなる場合、ドル円は今月2日以降上値をレジストし、且つオファーが観測されている109.80突破が焦点となろう。ユーロドルは1.1180を突破できるかどうか、この点に注目したい。一方、下値の焦点だが、ドル円は16日に相場をサポートし、且つビッドが観測されている109.20の維持に注目したい。ユーロドルは1.11台の維持が焦点となろう。1.1100にはビッドが観測されている。
【ドル円】
【ユーロドル】
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