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米ドル高の進行と崩れる円相場の相関関係

米金利の上昇とリスク回避相場を受け外為市場では米ドル高のトレンドが進行中。この状況はドル円とクロス円の相関関係を崩している。再び145円台を視野に上昇するドル円の焦点は?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

米ドル高の進行と崩れる円相場の相関関係


【サマリー】
・米金利の上昇基調とリスク回避相場で米ドル高トレンドがさらに進行
・クロス円は「リスク回避の円買い」に直面
・ドル円とクロス円の相関関係が崩れる状況に
・ドル円は145円台での反落を警戒 しかし下落幅は限定的と予想



・米金利の上昇とリスク回避相場で米ドル高トレンドが進行

週明け26日の米債市場では長期金利が3.93%台へと上昇し、2008年以来となる節目の4%到達が視野に入ってきた。

一方、金融政策の方向性を織り込んで動く米2年債利回りは、2007年以来となる4.3%台へと上昇した。米債市場では、インフレリスクと米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めの長期化を意識する状況が続いている。

米金利のチャート

米金利のチャート Trading View 日足(今年5月以降)


米金利の上昇とリスク回避相場(株安)が同時に発生していることを受け、外為市場では米ドル高トレンドがさらに進行している。

米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)は昨日、2002年5月以来の水準114.52レベルまで上昇する局面が見られた。

次回の米連邦公開市場委員会(FOMC / 11月1日~2日開催予定)でも0.75ポイント利上げが意識されている。そして現在の米利上げ政策のターミナルレートの予測が困難な状況にもある。
このタイミングで、黒田日銀は改めて金融緩和政策の維持を表明した。埋めがたい日米金融政策スタンスの差は、対円での米ドル高を促す要因となろう。

一方、ユーロ相場は、ロシアーウクライナ紛争の長期化とそれに伴う景気後退懸念が重石となっている。事実、昨日のユーロは対米ドルで約20年ぶりとなる0.95526まで下落する局面が見られた。

また、ポンドは昨日のアジア時間に対米ドルで過去最安値を記録した。
ポンド相場を落ち着かせようとイングランド中央銀行(BoE)のベイリー総裁は、必要なだけの金利変更を躊躇しないとの緊急声明を発表した。しかしその効果が見られなかったことを考えるならば、ポンドドル(GBPUSD)は景気の後退リスクと財政悪化の懸念が重石となり下落トレンドを維持する公算が大きい。
市場の一部ではポンドドルがパリティ水準(1.0)を目指す見方が浮上している。

さらにリスク資産(株式/国際商品市況)の下落により資源国通貨や新興国通貨でも対米ドルで下落のリスクが高まっている。

外為市場を取り巻く現在の状況を総合的に考えるならば、米ドル相場は調整の反落を挟みながら上昇トレンドを維持する公算が大きいだろう。

ドルインデックスのチャート

ドルインデックスのチャート Trading View 月足(1999年以降)

・崩れる相関関係

ドル円(USDJPY)は日本政府と日銀による円買い介入よりも米金利の上昇基調に影響され、再び145円台をトライするムードが高まっている。

一方、主要なクロス円の動きを確認すると、9月FOMC以降、これまで見られた「ドル円の上昇→クロス円の上昇またはサポート」の相関関係が完全に崩れていることがわかる。

相関関係が崩れている主因は、上で述べた米ドル高トレンドの進行にある。そのトレンド進行の根底にあるのは、米金融引き締め政策の長期化と、それに伴う株安リスクである。ゆえに現在のクロス円の下落は、「リスク回避の円高」の圧力が高まっていることを示唆している。

ドル円と主要なクロス円の動向

ドル円と主要なクロス円の動向 ブルームバーグのデータより作成 / 1時間足(月初来)

ドル円は145円台での反落を警戒

・145円台へ上昇する場合は反落リスクを警戒

ドル円(USDJPY)は昨日、高値144.79レベルまで上昇する局面が見られた。

鈴木俊一財務相は26日、追加の円買い介入を示唆した。日本政府と日銀よる円買い介入またはそれに対する警戒感は、短期的にドル円の上昇を抑制する可能性がある。

先週22日の円買い介入により、日本政府と日銀は「145円を超える円安は許容できない」というメッセージを外為市場に放ったことになる。よって、本日もドル円が上昇し145円台の攻防となる場合は、円買い介入またはその警戒感から反落するリスクを警戒しておきたい。

なお、ドル円が145円台をトライするシグナルとして、目先はレジスタンスポイントとして意識されている144.80レベルの突破に成功するかどうか?この点に注目したい。


・下値は限定的

クロス円は「リスク回避の円買い」に直面している。しかし、そのリスク回避相場が米ドル買いの要因となっていることで、ドル円(USDJPY)はむしろ高値圏を維持する状況となっている。冒頭で述べたとおり、米金利が上昇基調を維持していることも考えるならば、円買い介入またはその警戒感でドル円が反落しても、下落幅は限定的と予想する。

ドル円の反落局面で注目しておきたいチャートポイントだが、目先はサポートポイントとして意識される局面が見られる143.50レベルの維持に成功するかどうか?この点に注目したい。

ドル円が143.50レベルを下方ブレイクする場合は、先週22日高安の半値戻し143.12レベルのトライを想定しておきたい。この水準の攻防は、143円台維持の攻防として注目したい。

ドル円が143円台の維持に失敗する場合は、26日のレポートで指摘した21日EMAまでの反落を想定しておきたい。このEMAは今日現在、142.27レベルで推移している。

ドル円のチャート

ドル円のチャート Trading View 1時間足(9月20日以降)

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