英中銀イベントと英ポンド
米国市場以外で本日注目すべきは、英国中銀(BoE)イベントとなるでしょう。今回は「Super Thursday 」となります。市場の焦点はどこに?イベント後の英ポンド相場の動向は?詳細はマーケットレポートをご参照ください。
Analysis Highlights
・英中銀イベントと英ポンド
6日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日の米長期金利は入札後に上昇する局面が見られた。金利低下圧力の後退は米ドル相場のサポート要因となり、ドル円は欧州タイムの109円ミドルレベルから高値110.04まで反発した。昨日の米株は主要3指数が反落。しかし下落幅が限定的だったこと、VIX指数が低下基調を辿っている状況を考えるならば、調整の範囲である。トランプ米大統領による一般教書演説も無難に通過した現状、目先注視すべきリスク要因は米中通商協議に絞られてきた(6日のレポートを参照)。
米国市場の動向以外で本日注視すべきは、英中銀(BoE)イベント ー Super Thursdayとなろう。No-deal Brexitリスクに直面している状況を考えるならば、政策金利は据え置かれるだろう。よって、焦点はカーニーBoEが考える英国経済の先行きシナリオである。現状、各種指標データ(GDP / 3か月ベース平均賃金 / 失業率 / インフレ)は英国経済の堅調さを示している。しかし、No-deal Brexitリスクに対する懸念と英国外のリスク要因(米中通商リスク/ 欧州経済の減速)を考慮し、先行きについて厳しい見方を示すならば、今年秋以降までずれ込んでいる次回の利上げ観測がさらに後退しよう。このケースでの英ポンドは、対ドルで1.2800を視野に下落幅の拡大を想定している。逆に、今後も英国経済の成長が緩やかに続く見解を示すならば、英ポンドは対ドルで1.30台へと再上昇する展開を想定している。テクニカル面では200日MA(1.3026前後)の攻防に注目している。レジスタンスポイント1.3200の再トライは米長期金利の動向次第となろう。尚、No-deal Brexitリスクの不透明感から良し悪し両方のシナリオを提示する(=明確な見通しを示さない)ケースでの英ポンド/米ドル相場は、1.29台を中心に売り買いが交錯する展開を想定している。
【チャート1:英ポンド/米ドル】
・ドル円は調整の反落を警戒 ユーロドルは軟調地合いを想定
本日のドル円は反落リスクを警戒したい。110円レベルでの抑制状態が続き、通貨オプション市場では短期リスクリバーサル(1週間)が低下へ転じている。米株が調整売りに直面する場合、21日MAが推移している109.31レベルまで反落する展開を想定している。米中通商協議に関する新たなネガティブ報道があれば、米株の調整幅が拡大し109.00トライの可能性が高まろう。一方、米株が反発する場合は、52週MAが推移している110.23レベルの突破が焦点となろう。109.50および109.00にはビッド、110.20および110.25にはオファーが観測されている。
ユーロドルは軟調地合いを想定している。プロジェクション50.00%の水準を完全に下方ブレイクしている状況を考えるならば、次のターゲット61.80%の水準1.1339レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。調整の反発局面はあるだろうが、米株が崩れない限り米独利回り格差が縮小傾向を辿る展開は考えにくい。1.1400レベルがレジスタンスポイントへ転換する場合、地合いの弱さを市場に印象付けよう。1.1350、1.1330および1.1300にはビッドが観測されている。
【チャート2:ドル円】
【チャート3:ユーロドル】
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