米金利はレンジを維持 明日のインフレ指標発表後の動きに注目 / ドル円とポンドドルの焦点
サマリー:『米金利はレンジを維持。明日発表のPCEで動くか注目。ドル円は上値の水準を探る展開に。ポンドドルは調整の反落ムードが高まっている。上下のチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利はレンジを維持 明日のインフレ指標発表後の動きに注目
26日の米長期金利(以下米金利)は1.55%から1.58%へ小幅に反発し、依然として1.5~1.7%のレンジ内で上下に振れる展開が続いている。
米金利の変動要因として、目先は28日(金)に発表される個人消費支出(PCE)の内容に注目したい。コアPCE(前年同月比)の市場予想は2.9%(Refinitiv)。
市場予想を上回る場合、米金利には反発の圧力が高まることが予想される。外為市場では米ドルを買い戻す動きが見られよう。
逆にPCEが市場予想以下の内容となれば、米金利の上昇が抑制される展開を想定したい。このケースでは米株高が予想される。
外為市場では『株高のみのリスク選好』により、米ドル売り優勢の展開が予想される。
米長期金利のチャート
レンジ相場が続くドル円
ドル円(USDJPY)は、50日EMA(今日現在108.63レベル)でサポートされる展開が続いている。
米金利が1.5%台へ低下しても、このEMAすら下方ブレイクできない現在の状況は、円売りの根強さを示唆している。
今日のドル円も米金利にらみの展開となろう。米株が高値圏での攻防を維持していること、そして1.5%台で反発する米金利のトレンドパターンも考えるならば、ドル円は50日EMAを維持しながら、高値の水準を探る展開を予想する。
上値の焦点は109.30レベルの攻防である。この水準は、今月の18~20日にかけて相場の上昇を抑制した経緯がある。このレベルの突破に成功する場合、次の焦点は109.50(5/17高値)のトライとなろう。
一方、米金利の低下により50日EMAを下方ブレイクする場合は、108.30および108.00の各水準での攻防に注目したい。
ドル円のチャート
調整ムードが高まるポンドドル
ワクチン相場で買われていた英ポンド(以下ポンド)だが、対米ドル(GBPUSD)で調整ムードが高まっている。
重要レジスタンスポイントの1.4200をトライする中、5月の中旬あたりからユーロポンド(EURGBP)でユーロ買い/ポンド売り優勢の局面が見られる。ポンドドルはこの動きに連動するように上値が重くなり始めている。
また、相場と50日MAが2%以上かい離すると反落するという年初からのトレンドパターンが続いている。
これらの状況にある中で米金利の反発が続く場合、ポンドドルは1.41の下方ブレイクを想定したい。1.40台の攻防へシフトする場合、21日MA(今日現在1.4056レベル)の攻防に注目したい。
このMAをも下方ブレイクする場合は、節目の1.40がレジスタンスからサポートへ転換するかどうか?この点を今一度確認する必要があろう。
一方、上値の焦点は1.42のトライとなろう。昨日高値1.4178のブレイクは1.42トライのシグナルと想定したい。
ポンドドルのチャート
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