欧米指標データ、要人発言そして国際政治の動向
今週は各マーケットのトレンドに影響を与える材料が目白押しです。世界経済の先行き不透明感がメインテーマとして浮上している状況を考えるならば、最も注視すべきはやはり欧米の指標データです。これら以外で重要なのが、要人発言および国際政治の動向となるでしょう。詳細は本日のマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・まず注視すべきは欧米の指標データ
現在、各マーケットは米国を含めた世界経済の先行き不透明感がメインテーマとなっている。よって、今週も欧米の各指標データが重要な焦点となろう。欧州の指標データでより注視すべきは域内経済のけん引役であるドイツのデータである。本日は3月IFO企業景況感指数が発表される。米長期金利が2.5%の水準を一気に下方ブレイクして尚、連日の陰線示現によりユーロドルは1.13台を再び割り込む展開となっている。米独利回り格差が縮小傾向にあるにもかかわらずユーロドルの下落圧力が高まっている事実は、ユーロ圏経済に対する市場の警戒レベルが上昇していることを示唆している。上記の指標データを含め欧州指標データが総じて市場予想を下回り、且つ米国の指標データが総じて市場予想を上回るならば、重要サポートポイント1.1174(3月7日安値)を目指し下落幅が拡大する展開を想定する。
一方、米国指標データで今週注視すべきは、個人消費の動向を左右する住宅関連指標である。これらを含め総じて良好な内容が確認できれば、米株のサポート要因となろう。このケースで注視すべきは「株高→米金利の上昇」となるかどうかである。典型的なリスク選好相場(=株高/金利上昇)ならば、米ドル相場は主要国通貨に対して全面高となろう。ユーロドルは上述した1.1174レベルのトライ、ドル円はレジスタンスポイント112.00トライが焦点となろう。一方、株高のみのリスク選好相場ならば、米ドル以上に新興国通貨の買い圧力が高まろう。ユーロドルは1.1200-1.1400、ドル円は109.00-111.00のレンジ相場を想定する。
・要人発言と国際政治の動向もトレンド決定要因に
欧米指標データ以外のトレンド決定要因として今週注視すべきは、欧米の要人発言および国際政治の動向となろう。前者については本日以降、FEDスピーカーの講演が目白押しとなっている。米国経済の先行きについて言及する場合、米国市場と米ドル相場のトレンドに影響を与えよう。また、27日にはドイツのフランクフルトでドラギECB総裁の講演が予定されている。一方、後者で注目すべきは米中通商交渉と英国議会の動向である。今週28-29日北京にて、閣僚級の通商交渉が予定されている。通商交渉が行き詰まるならば、「米ドル買い / 欧州通貨&新興国通貨売り」を想定する。だが、このケースでは株安圧力も高まることが想定される。よって、米ドル以上に円を買う圧力が高まる展開を想定する。一方、英国議会の動向にも注視する必要があろう。離脱協定案について採決が行われ、三度の否決となれば、「英ポンド&ユーロ売り / 米ドル買い」の展開を想定する。ユーロドルは上記のサポートポイント(1.1174)、英ポンドドルは1.29台を下方ブレイクし、重要サポートポイント1.2770(2月14日安値)を視野に下落幅の拡大を警戒したい。逆に可決、または小差での否決ならば、英ポンドのファーストリアクションは短期買いとなろう。ユーロドルは上述した要因でトレンドが決定されよう。尚、今週のドル円およびユーロドルのチャートポイントは以下のチャート画像を参照されたし。
【ドル円チャート】
【ユーロドルチャート】
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