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NY金、反発ムードも調整相場を意識する状況が続く、焦点は米経済指標

10日の市場でNY金の先物価格が5営業日ぶりに反発した。スポット価格も2,600ドルの維持に成功し、2日連続で陽線引けとなった。しかし、調整の反落相場から脱したと判断するのはまだ早い。強い米経済指標が続く場合、スポット金価格は再び2,600ドルをトライする展開が予想される。

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記事のポイント

・NY金のスポット価格が2日連続で陽線引け、反発ムードが高まっている
・しかし米経済指標次第では、金価格の調整相場が続くだろう
・今日も米経済指標後の動きに注目したい
・スポット金、目先注目のチャート水準について


スポット金価格、注目のチャート水準

レジスタンスの水準

・2,685:最高値
・2,670:レジスタンス転換の可能性あり
・2,653:フィボナッチ・リトレースメント61.8%

サポートの水準

・2,630:サポートポイント
・2,625:サポート転換の可能性あり
・2,605:サポートポイント(10月8~10日)
・2,600:サポートポイント


反発ムードのNY金

NY金先物価格(12月物)は10日、5営業日ぶりに反発した。スポットの金価格(以下では金価格)は2日連続で陽線引けとなり、2,600ドルのサポート転換を確認。右肩上がりのトレンドチャネルの維持に成功し、本レポート掲載時点では10日線を突破している(下の日足チャート、緑ラインを参照)。

日足のMACDはデッドクロスへ転じた後低下のトレンドにあるが、ゼロライン以上の水準を維持している。一方、RSIはゴールデンクロスへ転じる可能性がある(下の日足チャート、紫の矢印を参照)。

今日以降、金価格が10日線を完全に上方ブレイクする場合は、さらなる上値トライのサインと捉えたい。

スポット金価格のチャート:日足 2024年8月以降

スポット金価格のチャート:日足 2024年8月以降

出所:TradingView

注目の上値水準(レジスタンス)

本レポート掲載時点で、金価格は上で述べた10日線(今日現在2,640レベル)だけでなく、下の1時間足チャートにプロットした半値戻しの水準2,643レベルを上方ブレイクしている。1時間足のMACDが、金価格の強気相場に勢いがあることを示唆していることも考えるならば、今日の海外時間ではフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準2,653レベルのトライを想定しておきたい。

金価格が2,653レベルを突破する場合は、レジスタンスのラインへ転換する可能性がある2,670のトライが焦点に浮上しよう(下の1時間足チャート、緑ラインを参照)。

金価格が2,670の水準をも完全にブレイクアウトすれば、9月26日に付けた過去最高値2,685ドルのトライが視野に入ろう。

スポット金価格のチャート:1時間足 9月25日以降

スポット金価格のチャート:1時間足 9月25日以降

出所:TradingView

トレンドは米経済指標次第

今は金価格が反発している。しかし、調整相場から脱したと判断するのは早計である。最高値2,685ドルのブレイクアウトが確認できるまでは、2,600ドルの水準を視野に再び下落する展開を想定しておきたい(上の日足テクニカルチャート、赤ラインを参照)。

金価格のトレンドを左右するのが、アメリカの経済指標である。アトランタ連銀のボスティック総裁は10日、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ見送りの選択肢について言及した(米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビュー)。

ボスティック総裁の見解は、パウエルFRB内の主流ではない。しかし、短期金融市場ではパウエルFRBの利下げペースに対する予想が急速に上方修正されている。

CMEのFedWatch ツールによれば、11月のFOMCで政策金利が据え置かれる確率は、今週7日以降10%台で推移している。労働市場の堅調さを示唆した9月米雇用統計後の確率が一桁台だったことを考えるならば、インフレの粘着性やソフトランディング期待をさらに高める米経済指標が続く場合は、ボスティック総裁の見解が主流になる可能性があろう。

11月FOMC(連邦公開市場委員会)の利下げ確率

11月FOMC(連邦公開市場委員会)の利下げ確率

出所:CMEのFedWatchツール / 日本時間11日 13時時点の予想確率

今日のIG為替レポート「新興国通貨 強気地合いのドル円、ドル円にサポートされるトルコリラ円、米経済指標後の動きに注目」で述べたとおり、9月の米消費者物価指数(CPI)はインフレの粘着性を示す内容となった。

今日は9月の生産者物価指数(PPI)が発表される。市場参加者が注目する物価指数が立て続けに予想を上回れば、米金利と米ドルの上昇要因になり得る。また、10月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)で消費者マインドの改善傾向が続く場合も、同じく米金利と米ドルの上昇要因となろう。

強いアメリカの経済指標は、金価格が再び調整相場へ転じるきっかけになり得る。

下値での買いスタンスは変わらず

短期的な視点では、金価格の調整相場が続くことを意識したい。

しかし、今月8日のIGコモディティレポート「NY金は原油高、米金利の上昇、ドル高の三重苦に直面 下落は押し目買いの好機 金価格の展望」で指摘したとおり、中長期の視点で考えるならば、金価格の下落局面では押し目買いを考えたい。

目先、買いを仕掛ける水準の候補となるのが、何度か相場をサポートした経緯のある2,630である(下の1時間足チャート、赤ラインを参照)。しかしチャート分析の観点では、サポート転換の可能性がある2,625レベルの方を重要なサポート水準と想定しておきたい(下の1時間足チャート、紫のラインを参照)。

金価格が2,625レベルを完全に下方ブレイクすれば、サポートラインへの転換が確認された2,600ドルを視野に下落幅の拡大を想定しておきたい(上の日足テクニカルチャート、赤ラインを参照)。

10月8日から10日かけて2,605レベルがサポートポイントとして意識された。この水準の下方ブレイクは、2,600ドルをトライするサインと捉えたい。

1時間足のRSIは買われ過ぎの水準まで上昇している(下の1時間足チャート、紫の矢印を参照)。金価格が上で取り上げたレジスタンスポイントをトライする局面でRSIのデッドクロスが確認される場合は、調整の反落を意識したい。MACDでも同時にデッドクロスが確認される場合は、金価格の反落相場を強く警戒したい。

同時に、上で取り上げたサポート水準の攻防となれば、押し目買いのタイミングを考えたい。

再掲 スポット金価格のチャート:1時間足 9月25日以降

再掲 スポット金価格のチャート:1時間足 9月25日以

出所:TradingView


スポット金価格 注目のチャート水準

レジスタンスポイント

・2,685:最高値
・2,670:レジスタンス転換の可能性あり
・2,653:フィボナッチ・リトレースメント61.8%

サポートポイント

・2,630:サポートポイント
・2,625:サポート転換の可能性あり
・2,605:サポートポイント(10月8~10日)
・2,600:サポートポイント



本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

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