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NY金相場 最高値更新 四半期では1986年以来の大幅上昇 金価格 今日の見通し

27日の市場で金価格が最高値を更新した。上昇トレンドを維持して3月相場を終えれば、四半期ベースで1986年以来の上昇率で終えることになりそうだ。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

記事の概要

27日の国際商品市況でNY金の先物価格(4月物)が3,071.3ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。スポット価格も3,059.75ドルまで上昇し、本日東京時間には3,066.47ドルと連日で最高値を更新する状況にある(レポート掲載時点)。米国の長期金利が上昇してもゴールドに買いが入る状況は、それだけ安全資産の需要が強まっていることを示唆している。米国株の反発が失速している状況も考えるならば、今日もゴールド買いを意識したい。金価格、今日の見通しと注目のテクニカルラインについて。


NY金、最高値更新、四半期ベースでは1986年以来の上昇率

NY金の強気相場の勢いが増している。27日の市場で先物価格(4月物)は、前日比38.5ドル(1.3%)高の3,061.0ドルで取引を終えた。一時3,071.3ドルまで上昇し、中心限月として過去最高値を更新した。一方、スポット価格(以下では金価格)も高値3,059.75ドル(IGレート)まで上昇し最高値を更新。本日東京時間ではさらに上げ幅が拡大し3,066.47ドルと、連日で最高値を更新する状況にある(レポート掲載時点)

昨日時点で25年1-3月期の金価格は16.45%上昇している。続伸して3月相場を終える場合、四半期ベースでは1986年第3四半期以来(22.49%)の大幅な上昇で終えることになりそうだ。

スポット金価格の変動率:四半期ベース 1985年以降

スポット金価格の変動率:四半期ベース 1985年以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 3月27日時点

米金利の上昇局面での最高値更新が意味すること

金価格は最高値圏の攻防にある。ゆえに調整の反落を常に警戒したい。

しかし、金価格の地合いは強い。この点を示唆したのが、昨日の動きである。現在の米債市場ではトランプ関税によるインフレの再燃が意識され、10年債利回り(長期金利)がじわりと上昇している。昨日は4.4%手前まで上昇する局面が見られた。

本来であれば米金利の上昇は金価格の下落要因である。それでも金価格は3,000ドルを維持し、昨日の市場では過去最高値を更新した。直近の動きは、それだけ安全資産の需要が強まっていることを意味している。米国株の反発が失速している状況(リスク回避)も考えるならば、今日も需要の強さを意識したトレンドフォローの買い戦略で臨みたい。金価格が調整売りで反落しても、押し目買いの好機と考えたい。

金価格と米国10年債利回り:15分足 3月19日以降

金価格と米国10年債利回り:15分足 3月19日以降

出所:TradingView


金価格 今日の見通しと注目のテクニカルライン

強気見通しに転じる市場参加者
25日のIGコモディティレポートでは、週間での市場見通しが若干ながら弱気へ転じていた。しかし現時点の先物カーブを確認すると、市場参加者が再び強気見通しに傾いている。上述した米国市場の状況、そして投機筋がゴールド買いへ転じる兆しが見られることも考えるならば、本日金価格が反落しても以下にまとめたサポートラインでの押し目買いを考えたい。

市場の見通し(先物カーブ)

市場の見通し(先物カーブ)

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 28日10時時点

転換線の維持が焦点に、10ドルのレンジを意識
25日のIGコモディティレポートでは、金価格の週間予想レンジの下限を2,950ドルとした。しかし、筆者が警戒していた調整売りは限定的で、金価格は3,000ドルを維持しながら最高値を更新している。直近の状況を踏まえ、今週(今日)の下限を3月以降サポートラインとして相場を下支えしている日足の一目転換線としたい。このテクニカルラインはレポート掲載時点で、3,032ドル付近にある。この水準は、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準と重なる。

金価格が転換線をトライするサインとして、まずはサポートラインへ転換する兆しが見られるフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準3,053ドルの攻防に注目したい(15分足を参照)。このテクニカルラインを下方ブレイクする場合は、約10ドル下の3,040ドルのトライを想定したい(15分足を参照)。この水準はサポートラインへ転換する可能性がある。さらに10ドル下には転換線が推移している。今日は10ドルのレンジを意識したい。

本日は週末、月末そして四半期末が重なる。海外時間で転換線を下方ブレイクする調整売りが発生する可能性も警戒しておきたい。金価格が転換線を下抜ける場合は、約10ドル下の3,025ドルの攻防に注目したい。この水準は直近の76.4%戻しの水準にあたる(15分足を参照)。

東京時間からゴールド買いが見られる。最高値を更新する局面では、その都度転換線とフィボナッチ・リトレースメントの水準を確認したい。

サポートライン
・3,053:23.6%戻し(15分足)
・3,040:サポートライン転換の可能性あり(15分足)
・3,032:転換線(日足)、61.8%戻し(15分足)
・3,025:76.4%戻し(15分足)

上値も10ドルレンジの攻防に注目
日足のMACD、DMIそしてADXはいずれも金価格が強気相場を維持していることを示唆している。今日の東京時間では3,066.47ドルまで上昇する局面が見られた(IGレート、日足チャートの緑矢印を参照、レポート掲載時点)。IGコモディティレポートで注目しているフィボナッチ・エクステンション61.8%の水準3,062ドルの突破を突破してきたことで、今日は下値と同じく10ドルのレンジで新たな上値の水準を見極めることになろう。

金価格の反落局面で3,060ドルの水準がサポートラインへ転換すれば、強気相場の勢いが増していることを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、一気に3,100ドルまで上昇する可能性がある。本日3,100ドルまで到達しなくても、来週はこの水準のトライと上方ブレイクが焦点となろう。

レジスタンスライン
・3,100:レジスタンスライン(日足)
・3,090:レジスタンスポイント
・3,080:レジスタンスポイント
・3,070:レジスタンスポイント
・3,062:フィボナッチ・エクステンション61.8%(日足)


金価格のチャート

日足:24年12月以降

日足:24年12月以降

出所:TradingView

15分足:3月26日以降

15分足:3月26日以降

出所:TradingView


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