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オーストラリア、物価上昇減速予想 26日CPI発表 豪ドル安も

26日発表のオーストラリアの6月CPIは伸び率が5.4%へ低下の見通し。予想を超えた弱さなら豪ドルの下落も。

出所:ブルームバーグ

オーストラリア統計局が26日に発表する6月の消費者物価指数(CPI)は物価上昇の減速が見込まれている。ロイター通信のエコノミスト調査によると、総合指数の伸び率は前年同月比5.4%が予想されており、5月(5.6%)から物価上昇ペースが鈍化しそうだ。豪ドル円相場ではこのところ、日本銀行が大規模金融緩和策を継続するとの見方が強まる中で、円安豪ドル円高に振れてきたが、6月物価上昇率が予想を下回れば相場の流れが反転し、円高豪ドル安に動く可能性もありそうだ。

オーストラリアの6月のCPIの伸び率は5.4%の予想

オーストラリア統計局は26日午前11時30分(日本時間午前10時30分)に6月のCPIを発表する。総合指数の伸び率が予想通り5.4%になれば、2022年2月の4.8%以来1年4か月ぶりの低さとなる。また、同時に発表される4-6月期のCPIの伸び率は前年同期比6.2%が予想されており、こちらも1-3月の7.0%から減速しそうだ。

オーストラリアの消費者物価指数(CPI)の伸び率の推移

オーストラリアの中央銀行にあたるオーストラリア準備銀行(RBA)は高い物価上昇を警戒し、2022年5月に利上げを始め、これまでに政策金利を4.1%まで引き上げている。一方、4月と7月の理事会では利上げを見送っており、これまでの利上げが経済活動を冷やし、物価上昇を抑える効果を見極める考えだ。物価上昇率が予想通りに減速すれば、RBAにとっては利上げの必要性が薄れる形になる。

豪ドル円相場はこのところ円安豪ドル円高が進行

豪ドル円相場(AUD/JPY)では、5月のCPIの伸び率が予想を下回った際、RBAの利上げ見送りが意識されて、円高豪ドル円安が進んだ。その後は、7月4日にRBAが実際に利上げを見送り、オーストラリアと経済的な関係が深い中国の物価上昇率がゼロになるなどした結果、11日には1豪ドル=93.81円まで下落した。しかしその後、米国の6月のCPIが予想を下回って米国経済の先行きに明るい見方が強まると、豪ドル円は反発。このところは日銀の植田和男総裁の発言を機に大規模金融緩和策が維持されるとの観測が強まり、21日には95.45円まで値上がりしている。

豪ドル円相場の推移と主な出来事

26日に発表される6月CPIで物価上昇の十分な減速が確認できれば、豪ドル円相場が再び下落する可能性がある。中国経済の先行き不透明感が深まっていることもあり、豪ドルへの売り圧力がしばらくつづく展開も想定されそうだ。


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