今週最も注視すべきは英ポンド相場
ボラティリティと通貨オプション市場の動向をみると、今週最も変動幅が拡大すると予想されているのが英ポンド相場です。理由は言うまでもなく選挙ですが、問題はどちらのトレンドに振れるか、そして上下のチャートポイントです。今回はこの点について考えてみました。詳細はマーケットレポートをご参照ください。
・今週最も注視すべきは英ポンド相場
日本円、ユーロそして英ポンドのインプライド・ボラティリティ(1週間)の動向を確認すると、前者ふたつの通貨は拡大傾向にあるものの、5%台での低空飛行状態が続いている。一方、英ポンドのそれは16%台まで急騰している。市場関係者は英ポンド相場が今週、上下に大きく振れる展開を予想(警戒)している。一方、通貨オプション市場の動向を確認すると、リスクリバーサルが急低下している。特に1週間のそれが急速に低下傾向にある状況を考えるならば、より警戒すべきは下振れリスクである。英ポンド相場が大きく動くとすれば、やはり12日の選挙後だろう。保守党優位の情勢はかわらず、市場は同党が単独過半数を獲得するという予測に沿って、すでに英ポンド買いを仕掛けてきた。その事実が確認されれば、ひとまず利確売り圧力に直面しよう。上述したインプライド・ボラティリティやリスクリバーサルの動向は、この点を意識している可能性が高い。昨日1.3180レベルで上値がレジストされたことで、テクニカル面でもダブルトップ形成のタイミングにある。英ポンドに売り圧力が高まる場合、注目すべきは対米ドルでの動向である。最大の焦点は、破られるまでレンジの上限として意識されてきた1.30がサポートポイントへ転換するかどうか、この点にある。この展開となる場合、英ポンド相場の強さを市場関係者に印象付けよう。一方、1.30をブレイクする展開となっても、レンジの下限として未だ相場をサポートし続けている1.28および1.1957(9/3安値)を起点とした短期サポートラインを下方ブレイクしない限り、調整売りの範囲内と予想する。1.3080、1.3050および1.30にはそれぞれビッドが観測されている。
一方、選挙後、ファーストリアクションが上昇で反応する場合は、オファーが観測されている1.32の突破および今年3月13日高値1.3383のトライが焦点となろう。だが、ファーストリアクションが買いで反応する展開となっても、すぐに利確売り圧力に直面し、急速に低下するリスクを常に意識しておきたい。
【ポンドドルとインプライド・ボラティリティ】
【ポンドドルとリスクリバーサル】
・米中対立リスクと市場の思惑
12月以降、外為市場は米ドル安優勢の状況が続いている。この点を騰落率で確認すると、主要な先進国通貨ではオセアニア通貨に対して米ドル売りが目立つ。一方、新興国通貨では政治と経済の両面でネガティブ要因に直面しているトルコリラと南アフリカランドで米ドル高となっているが、それ以外は総じて米ドル安優勢で推移している。「米中対立リスク=中国の経済リスク」として意識されている現在の状況を考えるならば、このリスクが浮上する場合、外為市場では「米ドル買い/オセアニア通貨&新興国通貨売り」の展開となる。よって現在の状況は、目先、米中対立リスクが再燃する可能性を外為市場の参加者は意識していないことがうかがえる。しかし、このリスクについては突発的なキーマン達の言動やネガティブ報道により再燃する可能性がある。引き続き関連報道には注視したい。
【米ドル相場のパフォーマンス】
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