メタ、総収入1年ぶり増 1-3月期決算予想超える 時間外で株価12%高
メタの2023年1-3月期決算は総収入と利益が市場予想を超えた。AI活用の効果で、株価は時間外取引で12%超値上がりした。
フェイスブックなどを運営するメタ・プラットフォームズが26日の取引時間終了後に発表した2023年1-3月期決算は、総収入が1年ぶりに前年同期の実績を超えた。総収入は1株当たり利益とともに市場予想を上回っており、メタの株価(チャート)は時間外取引で12%超値上がりした。AIを活用した広告効果の向上などが功を奏したもようで、マーク・ザッカーバーグCEOは「AI関連の取り組みがわれわれのアプリや事業全体でよい結果を生んでいる」と強調している。
メタの2023年1-3月期決算は利用者数も増加
メタの1-3月期決算は総収入が前年同期比2.6%増の286.5億ドルで、総収入がプラスとなるのは2022年1-3月期以来。1株当たり利益は19.1%減の2.2ドルだった。金融情報会社リフィニティブによると、直前の市場予想と比べて、総収入は3.6%高く、1株当たり利益は10.2%高かった。総収入は2月時点で示されていた見通し(260-285億ドル)も上回った。
またフェイスブックのデイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)数は20億4000万人となり、前期の20億人から増加した。前年同期との比較では3.9%増加している。その他のアプリも含めた全体のDAUは5.2%増の30億2000万人となっている。
メタの株価の26日の終値は209.4ドルだったが、時間外取引中に好決算が伝わると、一時終値よりも12%以上高い236ドル超まで値上がりした。その後も233ドルを超える水準で取引された。
AI活用で広告の精度がアップ
メタの総収入が前期まで苦戦してきた背景には、アップルが2021年4月に行った個人情報保護強化やTikTokとの競合などがある。このためメタにとっては、広告の精度を上げて効率よく収益を上げることが課題のひとつとなっていた。今回発表された1-3月期決算はこうした課題の解消が進んでいることを示す結果だといえる。
ザッカーバーグ氏は決算会見でフェイスブックやインスタグラムで視聴できる短時間動画(リール)の導入後、AIが利用者の好みにあった動画を提示する仕組みの効果で「インスタグラムの利用時間が24%増えた」と指摘。1-3月期のリールから広告収入を得る効率性を前期と比較すると、インスタグラムでは3割超、フェイスブックでは4割超増加しているという。
また、ザッカーバーグ氏はAIを活用した新サービスを検討していることも表明。さらにAIと同時に、コンピューター上の仮想空間で利用者同士が交流できるメタバースの開発にも引き続き注力してく方針も示した。ザッカーバーグ氏は、メタがメタバースから距離を取ろうとしているとの見方を否定し、「メタバースの構築は長期間におよぶ事業だ。メタバースに取り組むことの合理性は変わっていないし、引き続きコミットしていく」と述べている。
メタは2023年4-6月期の総収入について「295億-320億ドル」との見通しを示した。
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