マイクロソフト、市場予想超える好決算 AIに自信 時間外で株価9%上昇
マイクロソフトの2023年1-3月期決算は総収入、利益ともに市場予想を超えた。ナデラCEOはAI事業への自信を示し、株価は上昇した。
マイクロソフトが25日の取引時間終了後に発表した2023年1-3月期決算は総収入、1株当たり利益ともに市場予想を上回った。クラウド事業の収入の伸び率は前期から減速したものの、やはり市場予想は超えており、投資家にとって安心材料となったようだ。サティア・ナデラCEOは決算会見でマイクロソフトが出資するOpenAIの対話型AIサービス「ChatGPT」と連携するなどしたAI関連サービスへの自信を表明。マイクロソフトの株価(チャート)は時間外取引で9%超上昇した。
マイクロソフトの2023年1-3月期決算は増収増益
1-3月期の総収入は前年同期比7.1%増の528.6億ドル。1株当たり利益は10.4%増の2.45ドルだった。金融情報会社リフィニティブのデータによると、総収入は直前の市場予想(510億ドル)を3.6%上回った。1株当たり利益は直前の市場予想(2.23ドル)を9.9%上回った。
マイクロソフトの最大の収入源であるクラウド事業の売上高は220億ドルで、前年同期から16.3%伸びた。経済の先行き不透明感から企業がクラウドサービスへの支出を絞り込む傾向があることを受けて、前期の伸び率(17.8%)からは成長が鈍化した。マイクロソフトのエイミー・フッドCFOは決算会見で企業のクラウド向け支出について「幾分慎重な状態が続いている」とした。しかし伸び率は15%程度だった市場予想は上回っており、経済環境がクラウド事業に及ぼす悪影響は想定ほどではなかったとみられている。
マイクロソフトの目標株価は308ドル
堅調だった1-3月期を受けて、ナデラ氏が決算会見で強調したのは、AI関連サービスに対する投資の継続だ。マイクロソフトはクラウドサービスの「Azure(アジュール)」をベースとして、顧客がAI開発のためのシステムを利用できるようにしたり、ChatGPTなどのAIサービスで文章やコンピュータープログラムの作成を支援するサービスも展開中。また、2月上旬には、検索サービスのBing(ビング)に会話型AIサービスの機能を盛り込んだ新バージョンを発表した。ナデラ氏は決算会見で「ビングのデイリー・アクティブ・ユーザーが1億人を超えている」と述べ、新しいAI機能を使ったユーザーはビングやブラウザソフトのEdgeの利用度合いが高くなると明かした。
25日のマイクロソフトの株価の終値は275.42ドルだったが、決算発表の内容が伝わった時間外取引では9%以上高い301ドルまで値上がりする場面もあった。リフィニティブによるとアナリストが提示する目標株価は日本時間26日15時50分現在で308.65ドルまで上がっている。
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