今週の米金利、ドル円そしてポンドドルの焦点について
サマリー:『今週も米金利はレンジ相場を予想。今日のドル円は上値トライをより意識したい。ポンドドルはレンジ相場入りの可能性あり。上下のチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利 今週の焦点について
先週21日に発表された米国の各PMI指数は、いずれも市場予想と前回を上回る内容となった。また、米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、債券購入プログラムの縮小(テーパリング)議論を早めに始めるべきとの見解を示した。
米国の景気回復が具体的な数値で示され、FOMC議事録に続きFEDスピーカーからもテーパリングについての言及があったが、米長期金利(以下では米金利)は、1.5~1.7%のレンジで推移し続けている。
市場関係者が抱く期待インフレ率が上げ止まっている状況も考えるならば、今週の米金利も上述したレンジ内での推移をベースシナリオと想定する。
米長期金利と期待インフレ率
だが、インフレ懸念はくすぶり続けている。
その懸念を高める要因として今週注目しておきたいのが、28日の4月個人消費支出(PCE)である。エネルギーと食品を除くコアPCEの市場予想(前年同期比)は3.0%。前回の1.8%からインフレが加速する見通しとなっている。
消費者物価指数(CPI)と同じく市場予想を上回る内容となれば、一時的にせよインフレ懸念が台頭する可能性がある。
このケースでは、米金利が1.7%の水準を目指す展開を想定したい。外為市場では、主要通貨で米ドルを買い戻す動きが見られよう。
コアPCEのチャート
ドル円の焦点
米金利のレンジ相場に連動し、ドル円(USDJPY)も同様の展開となっている。下限については、50日EMA(今日現在108.61レベル)が候補として浮上している。
この水準を下方ブレイクする場合は、5月上旬に2度相場をサポートした108.30レベル、そして108.00が次の下値ターゲットとなろう。米金利が低下する局面ではこれらサポートポイントで反転するかどうか?この点を確認したい。
一方、上値の焦点は109.80のトライおよび突破で変わらず。今月の18日以降、相場の上値を抑制している109.30台の突破は、109.80トライのシグナルと想定したい。
109.80レベルを完全に突破する場合は、110円台への再上昇が焦点となろう。米金利が上昇する局面では、これらレジスタンスポイントの攻防に注目したい。
なお、市場の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)は上昇へ転じている。モメンタムもゼロラインを上回り、緩やかな上昇トレンドにある。これらの動向を考えるならば、本日は上値の攻防をより意識したい。
ドル円のチャート
ポンドドルの焦点
先週21日に発表された英国の指標データは、同国の景気が回復基調にあることを示した。『ワクチン接種の進展→景気の回復』というトレンドが確認できたことは、ポンド相場のサポート要因となろう。
だが、ポンドドル(GBPUSD)は21日に1.4240手前で反落した。これによりダブルトップ形成の可能性が浮上してきた。
またこの反落は、50日MAとの乖離が2%前後まで広がるとポンドドルが反落するというトレンドパターンが続いていることも市場参加者に印象付けた。
これらテクニカル面を重視するならば、ポンドドルは短期的にレンジ相場へシフトする可能性がある。
上限の候補として1.4240レベルが浮上している。よって、目先は下限の候補がどの水準となるのか?この点に注目したい。
その第一候補が、節目の1.40レベルである。このポイントがレジスタンスからサポートへ転換するかどうか?この点を確認することも重要ではあるが、21日に1.4240レベルで相場が反落したことで、ダブルトップ形成の鍵を握るネックラインとしての水準という観点でも1.40は重要なポイントである。
1.40を下方ブレイクする場合は、短期サポートライン(今日現在1.3928レベル)および50日MA(今日現在1.3907レベル)を視野に下落幅が拡大する展開を予想する。ポンドドルが下落する要因として、米金利の1.7%トライに注目したい。
ポンドドルのチャート
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