米金利に連動しドル相場は低下トレンドへ / ドル円 目先の焦点
今日のポイント:『米金利の上昇が抑制されドル相場は低下トレンドへ。資源国通貨や新興国通貨は短期的に堅調地合いを維持すると予想。ドル円のチャートポイントは?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利に連動しドル相場は低下トレンドへ
現在の米ドル相場は、長期金利(以下では米金利)のトレンドと連動している。その米金利は昨日、3月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことを受け、一時1.69%台まで上昇する局面が見られた。だがその後は、米疾病対策センター(CDC)と米食品医薬品局(FDA)がジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンの使用を見送るよう勧告したこと、また30年債の好調な入札結果を受け、1.61%台まで急低下した。
ISM指数、雇用統計、そしてCPIはことごとく市場予想を上回った。しかし、米金利の上昇が抑制されている事実は、米債への投資妙味が1.7%前後では非常に高いこと、そして市場参加者が早くも今年と比較して来年の米景気の回復とインフレが減速すること(FEDのシナリオ通りになること)を意識し始めている可能性を示唆している。
米長期金利のチャート
米金利の上昇が抑制されていることで、実質金利はジリジリと水準を切り下げる(マイナス幅が拡大する)展開となっている。この動きに連動し、ドルインデックスも下落基調へと転じている。
一方、米株は最高値圏で堅調に推移している。また、米ドル高が一服していることで国際商品市況のトレンドを示すCRB指数では反転ムードが高まっている。これら一連の動きを考えるならば、目先は資源国通貨と新興国通貨が対米ドルで堅調に推移すると予想する。特にリスク選好相場の恩恵を受けやすい豪ドル、NZドル、メキシコペソそして南アランドといった通貨の動向に注目したい。
ドルインデックスと米実質金利のチャート
ドル円 目先の焦点
一方、ドル円は『米ドル安vs円安の戦い』で、新たなレンジ相場を形成するかどうか?この点に注目したい。
現在は、111.00がレジスタンスの水準として明確に意識されている。よって、目先は新たなサポートの水準を探ることが焦点となろう。
現在は109円(フィボナッチ・リトレースメント23.6%)がその候補として浮上している。だが、『実質金利の低下→ドルインデックスの低下』という現在のトレンドを考えるならば、今年3月にドル円をサポートし続けた108.30レベルまで反落する展開を想定しておきたい。オシレーター系の指標もその点を示唆する動きとなっている。
実際、108.30をトライする展開となってもその水準の維持に成功する場合は、108円台から111円のレンジ相場へシフトする展開を予想する。
一方、目先の上値の焦点は、今週に入り相場の上値を抑制している109.75レベルを突破できるかどうか?この点に注目したい。
ドル円のチャート
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