トヨタ、株価に下落圧力続く 決算1か月で横ばい トランプ関税重荷
トヨタの株価が冴えない。トランプ氏のメキシコ、カナダへの高関税が長期化すれば、2026年3月期の業績が下押しされるおそれがある。

トヨタ自動車の株価が冴えない値動きを続けている。5日の終値は1か月前の2024年10-12月期決算発表直前との比較では0.82%安。アメリカのドナルド・トランプ大統領の高関税政策への懸念が投資家心理を冷やしているもようだ。また、トヨタの10-12月期決算は投資家の期待に添わない内容だったことも悪材料だといえる。その後発表された1月の販売実績は堅調だったとはいえ、投資家心理は上向いておらず、トランプ氏の高関税政策の今後の展開次第で、トヨタの株価がさらに下振れする可能性もありそうだ。
トヨタの株価は決算から1か月で横ばい トランプ関税が不安材料
トヨタ自動車の株価(7203)の5日の終値は2849.5円。10-12月期決算発表前日の2月4日終値(2873円)との比較では0.82%安だ。同じ期間で日経平均株価(N225)の3.56%安となっていることを踏まえれば、日本株全体の低迷に飲み込まれているともいえる。
また、トヨタの株価はトランプ氏の高関税政策への懸念の影響も受けていそうだ。トランプ政権は4日、メキシコとカナダからの輸入品に対する25%関税を発動。ハワード・ラトニック商務長官は4日、FOXビジネスでのインタビューで関税軽減について5日に発表するとしており、事態は流動的だが、トランプ氏の政策運営は株式市場の波乱要因となっている。
トヨタはメキシコ、カナダで自動車を生産 米国に輸出も
トランプ氏の高関税政策が今後も続いていけば、トヨタの米国内での販売に悪影響を及ぼす可能性がある。トヨタは2024年、米国で233万台のトヨタ・レクサス車を販売しているが、生産台数は127万台にとどまっている。これに対してカナダでは53万台、メキシコでは24万台という両国内での販売台数の2倍にあたる自動車を生産して米国に輸出している。また、トヨタは日本から米国に対して53万台を輸出しており、トランプ氏が日本からの自動車輸入にも高関税賦課を決めれば、影響はさらに深刻になりそうだ。

トヨタの10-12月期決算は期待外れ 業績見通し上方修正も予想に届かず
また、トヨタの株価にとっては、1か月前に発表した10-12月期決算が投資家の期待に応えられなかったことも悪材料だ。10-12月期は、総収入が前年同期比2.9%増の12兆3911億円、営業利益が27.7%減の1兆2152億円。総収入はブルームバーグがまとめた市場予想の12兆円を上回って減収を回避したものの、営業利益は市場予想(1兆3835億円)を下回った。

さらに2025年3月期の業績見通しは、総収入が47兆円とされ、従来見通しの46兆円から上方修正されたが、市場予想とほぼ一致する内容。営業利益の見通しも4兆7000億円とされ、従来見通しから4000億円引き上げられたものの、市場で予想されていた4兆8000億円程度を下回っている。
1月の販売台数は堅調な内容 株価はトランプ氏の動向で一喜一憂か
一方、トヨタが2月27日に発表した1月のグループ総販売台数は前年同月比1.9%増の84万6744台という堅調な結果。2024年3月からの10か月の累計では、前年同期比2.7%減の914万2195台で、2025年3月期の計画台数の1085万台が近づいた。認証問題による販売減少効果がなくなったことが好材料となっている。

ただ、トランプ氏が今後もメキシコ、カナダへの高関税を継続し、日本に対する高関税にも歩みを進めれば、トヨタの2026年3月期の業績に下押し圧力がかかることは否めない。トヨタの株価の今後の見通しをめぐっては、トランプ氏の動向に一喜一憂する展開も考えられそうだ。
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