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アップル、株価下落止まるか 30日決算 iPhone販売見通し不良

アップルの2024年10-12月期決算はアイフォンの販売苦戦が悪材料になりそうだ。1-3月期について強い見通しを示せるかが注目される。

アップル、株価下落止まるか 30日決算 iPhone販売見通し不良 出所:ブルームバーグ

アップルが30日に発表する2024年10-12月期決算はiPhone(アイフォン)の販売実績が焦点になる。10-12月期は新製品の「アイフォン16」シリーズの業績への貢献が期待されるものの、民間調査会社のデータでは販売は苦戦しているもよう。アップルの株価は決算の悪さを先取りする形で、下落基調が明確になっている。一方、アップルは16シリーズの販売は過去の新製品とは異なるパターンになるとみており、販売増への期待が完全に消えたわけではない。アップルの株価の行方は、アップルが2025年1-3月期の業績について投資家の期待を超える見通しを示せるかどうかにかかってきそうだ。

アップルの2024年10-12月期決算は総収入が3.9%増の見通し 成長減速

アップルはアメリカ東部時間の30日午後5時(日本時間31日午前7時)から決算会見を開く。ブルームバーグがまとめた事前予想によると、アップルの10-12月期の総収入は前年同期比3.9%増の1242.47億ドルになる見通し。1株当たり利益(EPS)は7.8%増の2.35ドルになるとみられている。予想通りになれば、総収入は7-9月期の6.1%増から減速する。1株当たり利益も7-9月期の12.3%増から減速する形だ。アップルは直近20回の四半期決算のうち2回で、総収入が市場予想を超えられなかった。1株当たり利益では1回、市場予想を下回っている。

アップルの業績(総収入、1株当たり利益)の推移のグラフ

アップルの株価は2024年に30%高 2025年に入ってからは10%超の下落

アップルの株価(AAPL)は2024年に30.07%上昇。S&P500種株価指数(SPX)の23.31%を上回った。3月末までの3か月間は11%安だったが、その後に勢いを取り戻した結果だ。ただ、22日の終値は223.83ドルで、2024年末比では10.62%安という不振に陥っている。

ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は29倍程度で、前回(7-9月期)の決算発表があった2024年10月31日の30倍程度と変わらない水準だ。アナリストが提示する目標株価の平均は244.78ドルで、現状よりも9%ほど高い。59人のアナリストのうち、37人は買い、16人は維持を推奨。6人は売りを勧めている。

アップルの株価と予想株価収益率(PER)の推移のグラフ

アイフォンの販売は不振か 1-3月期の総収入の見通しが焦点に

アップルの株価が下落基調になっている背景にはアイフォンの販売見通しの悪さがある。民間調査会社のIDCが13日に発表した10-12月期の世界のスマートフォン出荷台数の速報値では、アップルは前年同期比4.1%減とされた。IDCは中国系メーカーによる低価格帯機種の販売拡大のあおりを受けたと分析している。ブルームバーグのまとめでは、10-12月期のアイフォン販売額は前年同期比2.0%増となる見通しだが、実際の結果が予想を下回る可能性もありそうだ。

アイフォンの販売額と前年同期比伸び率の推移のグラフ

一方、こうした中でもアップルの1月以降の業績が復調することも考えられる。アップルのティム・クックCEOは前回の決算会見で、2024年9月に発売されたアイフォン16シリーズのセールスポイントである人工知能(AI)サービスのアップル・インテリジェンスは段階的に機能が強化されいくことを踏まえ、販売台数は時間を追って増えていくとの考えを示唆していた。

ただ、アップルには生産と販売の両面で関係が深い中国経済の見通しの悪さといった不安材料もある。ブルームバーグのまとめでは、2025年1-3月期の総収入は前年同期比5.9%増の960億ドルになると予想されており、アップルが30日に示す総収入の見通しがこの水準を超えられるかどうかが、今後の株価を左右しそうだ。


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