豪中銀が0.25%利上げ 豪ドル円は約5か月半ぶり高値 2会合連続
豪中銀が6日、0.25%の利上げを発表した。事前の予想では現状維持との見方もあり、豪ドル円相場は円安豪ドル高に振れた。
オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は6日の理事会で0.25%の利上げを決めた。利上げは2会合連続で、政策金利は4.10%となる。事前のエコノミスト調査では現状維持の予想が優勢だったが、金融市場では利上げの確率もあると見込まれていた。利上げ発表後、豪ドル円相場(チャート)では豪ドルが買われ、約5か月半ぶりの高値をつけた。
豪中銀、「いくらかの追加的な金融引き締め」も示唆
RBAは声明で2023年1-3月期の物価上昇率(前年同期比7.0%)が高すぎるとの見方を改めて表明。目標とする2-3%の物価上昇率に戻るまでは、しばらくの時間がかかるとの見解を示した。そのうえで、今回の利上げによって、物価上昇率が「納得感のある期間のうちに」目標とする水準に戻ることに「より大きな確信」をもてるようになるとした。また、今後の金融政策については、経済や物価の動向によっては、「いくらかの追加的な金融引き締め」が必要になる可能性を示唆した。
5月31日に発表された4月の消費者物価指数(CPI)は市場予想を大きく上回り、RBAは物価上昇率の高さを警戒しているようだ。ロイター通信による事前のエコノミスト調査では30人中22人が政策金利の据え置きを予想していた。一方、金融情報会社リフィニティブのデータでは、0.25%利上げについて、半分程度の確率が見込まれていた。
こうした中、6日の外国為替市場の豪ドル円相場ではRBAの利上げ発表後に円安豪ドル高が進み、リフィニティブによると、一時、1豪ドル=93.12円をつけた。2022年12月13日以来の高値水準だ。
RBAは7月4日に次回の理事会を開催する。6月28日午前(日本時間28日午前10時30分)に発表される5月のCPIなどの経済指標の動向を見ながら、追加的な利上げの必要性を判断する。
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