BREXITを巡る次の焦点はEU首脳会議
英国議会は「離脱日(3/29)延期」を採択。事前に想定されたシナリオに落ち着きましたが、まだまだいばらの道が続きます。BREXIT 問題の次の焦点は?BREXIT以外に英ポンド相場に影響を与える要因は?今日のマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・BREXITを巡る次の焦点はEU首脳会議
英国議会は14日、EU離脱日(3月29日)の延期を可決。「No deal BREXIT(合意なき離脱)」を回避した時点で「延期決定を想定→英ポンド買い」の展開となっていたことから、この日の英ポンドは対米ドルで反落した。しかし、米長期金利の上昇が抑制されたこともあり、フィボナッチ・プロジェクション61.80%の水準(1.3207)でサポートされた。BREXITを巡る次の焦点は、来週21-22日に開催されるEU首脳会議である。延期には全加盟国(27か国)による承認が必要となる。また、EU懐疑派が台頭する中、5月23~26日に欧州議会選挙が開催されるタイミングを考えるならば、EUサイドが英国サイドに対し、おいそれと甘い顔を見せることができない状況にある。よって、英国サイドとしてはEUサイドを納得させるだけの説明が求められる。延期が承認される場合、英ポンドにとって短期的にはポジティブ要因である。しかし、6月末までと想定される延長期限までに英国とEU双方が合意できるかどうかは未だ不透明である。このため、今後3か月間の英ポンドはこの問題を巡り上下に振れる不安定な展開が続こう。
英ポンド相場に影響を与えるもうひとつの要因が、米長期金利の動向である。現状、2.60%付近で低下圧力が後退しているが、各インフレ指標が市場予想を下回ったことを考えるならば、FEDが再びタカ派スタンスへ転じる可能性は後退している。株高は金利低下圧力の要因である。だが、2019年に入り両市場のパフォーマンスかい離が見られる状況を考えるならば、持続的に金利を上昇させるだけの影響力はない。それ(持続的な金利の上昇)が発生するためにはFEDがタカ派スタンスへ舵を切るため材料、つまり良好な指標データが条件となる。本日は2月鉱工業生産、3月NY連銀製造業景気指数そして同月ミシガン大学消費者態度指数速報値が発表される。結果次第で米金利の動向が左右されよう。
【英ポンドドルチャート】
・ドル円、ユーロドルともに米指標データにらみ
今日のドル円は米指標データにトレンドが左右されよう。日米株には上値の重さが感じられるが、大きく崩れる材料は見当たらない。よって、冴えない米指標データが続いても110.70の維持を想定する。テクニカル面では相場をサポートしている21日MA(111.19レベル)の攻防が焦点となろう。一方、米指標データが総じて市場予想を上回る場合は上値トライを想定する。上値の水準は米金利の動向次第で決定されよう。本日の焦点は、今月5日高値112.12の突破となろう。111.90から112.00にかけてはオファーが観測されている。
ユーロドルも米指標データと米独利回りの動向次第で上下に振れる展開を想定する。米独利回り格差が拡大すれば、1.12台の攻防を想定。1.1290-80および1.1250にはビッドが観測されている。逆に米独利回り格差が縮小する場合は、1.1340の突破が焦点となろう。直近2日はこのレベルで相場がレジストされた。この水準を突破する場合は、89日MA(1.1366)トライが次の焦点となろう。1.1345上にはストップが観測されている。1.1360から1.1380にかけては断続的にオファーの観測あり。
【ドル円チャート】
【ユーロドルチャート】
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