テスラの7-9月期販売台数が減少 年180万台目標は維持 株価低調
テスラの7-9月期の販売台数が5四半期ぶりに前期比で減少。年間180万台目標は維持しているが、株価は冴えない。
電気自動車(EV)大手のテスラが2日、2023年7-9月期の販売台数が前期比でマイナス6.7%になったと発表した。販売台数が前期比で減少するのは2022年4-6月期以来5四半期ぶり。テスラは工場改修のための稼働停止が減少の理由とし、年間販売台数180万台の目標は引き下げないとしている。テスラの株価は7月の4-6月期決算発表後に値下がりしており、18日に発表される7-9月期決算に向けて不安が強まる結果となった。
テスラの7-9月期の販売台数は前期比6.7%減
テスラの7-9月期の販売台数は43万5059台。前期比でのマイナスは新型コロナウイルスの感染拡大で中国・上海の工場が停止した2022年4-6月期(マイナス17.9%)以来となる。テスラは今回の販売減少について「工場のアップグレードのための、予定されていた稼働停止」が原因だとしている。販売台数は前年同期比では約27%上昇している。
こうした状況の中、テスラは2023年の販売台数目標の180万台を維持する方針だ。1-9月の合計販売台数の実績は約132.4万台で達成率は約74%。10-12月期に前年同期比17.4%増にあたる約48万台を販売すれば目標をクリアできる計算になる。
一方、テスラの株価(TSLA)の4-6月期決算発表以降、低下傾向が出ている。発表前日の18日には年初来高値となる293.34ドルをつけていたが、発表後は一転して株価が急落。8月18日には215.49ドルをつけ、年初来高値から26.5%の値下がりに見舞われた。その後、株価は持ち直してはいるものの、2日の終値は251.60ドルで、依然として年初来高値から約14%安い水準となっている。
テスラの株価の不振は粗利益率の低下が要因のひとつ。4-6月期の粗利益率は約18%で、かつての約29%から大きく低下している。株価は2022年末との比較では引き続き2倍以上の高水準にあるとはいえ、決算発表のたびに収益性の低下が確認される状況に投資家は不安を感じているようだ。今後、販売台数が投資家の期待から下振れることになれば、新たな悪材料が加わることになる。
また、アメリカの金融市場では長期金利(10年物米国債利回り)が8月以降、4%台という高水準で定着。10月2日のニューヨーク市場の終値では4.626%まで上昇しており、2007年10月以来の高さとなっている。金利水準の上昇は株価を下押しする要因となるだけに、テスラ株の先行きも晴れない状況が続く可能性がある。
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