焦点は米景気対策の行方 / 米株の状況について / 注目は豪ドル/米ドルとポンドドル
今日のサマリー。焦点は米国の景気対策を巡る新たな報道の有無。米株は反発するムードがあるも、景気対策を巡る米議会の動向次第ではもう一段下押しする可能性あり。米ドル相場の焦点は対豪ドルと英ポンドの動向。チャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
焦点は米景気対策の行方
今週は、第一回米大統領選の候補者討論会(米国東部時間9月29日午後9時予定)や米中の指標データといった重要なイベントがあるが、筆者が最も注目しているのは、追加の景気対策を巡る米議会の行方とそれに関する新たな報道の有無である。
9月末に航空会社の雇用向け支援が期限切れとなる。また、10月には失業給付(週400ドル)の財源が枯渇する可能性も指摘されている(財源は災害基金から転用された資金のため)。
さらに10月に入れば上下両院は休会に入る予定である。その前に可能性は低いが追加の景気対策に関するポジティブな報道が流れるならば、現在の米ドル高トレンドはいったん終息しよう。
一方、現在のこう着状態が続くとの報道が流れるならば、政策に対する投資家の期待が後退しよう。このケースでは米ドル買い優勢の展開が予想される。
米株の状況について
米ドル相場のトレンドを左右している米株の動向を確認すると、機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数は3,200ポイントのレベルで底打ち感が出始めている。
一時的にせよ米株が反転基調へ転じるならば、外為市場では米ドル売りの圧力が高まろう。
だが、追加の景気対策の議論が暗礁に乗り上げている。この状況が続く可能性を考えるならば、上限の30%までボラティリティが上昇する可能性がある。
在の水準が24%台であることを考えるならば、3,100 ポイント台へ反落する可能性を意識しておきたい。
S&P500指数のチャート
S&P500指数のボラティリティ
注目は豪ドル/米ドルとポンドドル
現状、外為市場では米ドル買い優勢の展開となっているが、米株が反発する場合は、一転して米ドル安優勢の展開となろう。
このケースでの米ドル相場は、対豪ドルと英ポンド(以下ポンド)で下落幅が拡大すると予想する。
そう考える理由は二つある。
ひとつは、今月に入り4.5%以上も米ドル高が進行していることである。もうひとつは、チャートポイントと市場の短期予測を反映するリスクリバーサルの関係である。
各チャートを確認すると、豪ドル/米ドル(AUD/USD)はレジスタンスとして意識されてきた節目の0.70レベルでサポートされている。
一方、ポンドドル(GBP/USD)は短期サポートラインの上で底堅い展開となっている。このタイミングでリスクリバーサル(1週間)には上昇ムードが出始めている。この動向は、各サポートポイントで豪ドルとポンドが一時的に反発する可能性を通貨オプション市場の参加者が意識し始めていることを示唆している。
米株が反転する場合、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は0.71台への再上昇が焦点となろう。テクニカル面では10日MA(今日現在0.7179レベル)のトライが注目される。
一方、米株が引き続き上値の重い展開となれば、0.70ブレイクを警戒したい。このケースでは、7月のサポートポイント0.6920レベルが次のターゲットとして浮上しよう。
一方、ポンドドル(GBP/USD)だが、上値の焦点は1.28台への再上昇となろう。先週25日にこの水準で上値が抑制された経緯がある。
1.28台へ再上昇する展開となれば、次の焦点は、今月16日から18日にかけて上値を抑制した1.30レベルの攻防となろう。
一方、下値の焦点は1.2073(5/18安値)を起点とした短期サポートラインの維持となろう。このラインは今週、1.2635-1.2660の水準で推移する。
市場の短期予測
豪ドル/米ドルのチャート
ポンドドルのチャート
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