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オーストラリア中銀、5会合ぶり利上げ 声明はハト派に 豪ドル安進行

豪中銀は5会合ぶりの利上げを決定。しかし声明文からは今回で利上げが最後になる可能性が感じられ、豪ドル安が進んでいる。

出所:ブルームバーグ

オーストラリアの中央銀行にあたるオーストラリア準備銀行(RBA)は7日の理事会で5会合ぶりの利上げを決めた。政策金利は4.35%とされ、約12年ぶりの高さとなった。RBAは利上げの理由について、物価上昇が減速するペースが想定よりも遅くなる見通しであることを挙げている。一方、声明文からは今後の追加利上げを示唆する文言が修正され、今回の利上げが最後になる可能性も感じられた。豪ドル円相場は声明発表直後に1豪ドル=97円台後半を付けたが、その後は豪ドルが売られる展開となっている。

オーストラリア中銀が0.25%の利上げを決定

RBAは7日の理事会で0.25%の利上げを決めた。利上げ決定は6月の理事会以来5会合ぶり。RBAは声明文で、消費者物価指数(CPI)の伸び率は今後も低下していくとみられるが当初の予想よりもゆっくりとしたペースになると分析。「物価上昇率の目標(2-3%)を納得感のある時間軸で達成することをより確実にするために、利上げが正当化される」とした。政策金利は2011年12月以来の高さになった。

今回の理事会をめぐっては、利上げが行われるとの観測が優勢になっていた。10月25日に発表されたオーストラリアの7-9月のCPIの総合指数の伸び率が前年同期比5.4%で、事前予想を上回る強さだったためだ。RBAは声明文で、2024年末までの物価上昇率は3.5%、2025年末までの物価上昇率は目標とする2-3%の「高い数字の範囲」に収まるとしている。

豪ドル円相場では豪ドルが売られる展開に

ただ、今回の声明文では今後の金融政策について、「さらなる金融引き締めが求められるかどうかは経済指標とリスク判断の変化次第だ」と説明した。10月までの声明文にあった「さらなる金融引き締めが求められるかもしれない」との表現が修正された形で、次の政策金利の変更が必ずしも利上げ方向ではないとの考えを示唆しているようにもみえる。

日本時間7日の豪ドル円相場(AUD/JPY)では、声明発表直後に1豪ドル=97.60円程度をつけた。発表直前の97円台前半から円安豪ドル高方向に振れた形だ。しかしその後すぐに豪ドル売りが優勢となり、96円台後半での取引が続いている。

豪ドル円の日足チャートと主な出来事

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