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円高見通しに根強さ ドル円、152円台 米国の物価上昇懸念が緩和

ドル円相場は14日に152円台半ばまで円高が進行。米国の物価上昇懸念が緩和したことが要因だが、トランプ氏の高関税政策は円安材料になりえる。

円高見通しに根強さ ドル円、152円台 米国の物価上昇懸念が緩和 出所:ブルームバーグ

ドル円相場で円高見通しの根強さが感じられた。13日のニューヨーク市場の終値は1ドル=152円台後半で、前日終値から1.62円の円高が進行。14日の東京市場でも152円台半ばをつけている。アメリカで13日に発表された1月卸売物価指数(PPI)の内容を受け、前日発表の1月消費者物価指数(CPI)で高まった物価上昇懸念が後退したことが要因だ。また日本の長期金利(10年物国債利回り)も14年10か月ぶりの水準まで上がっており、円高材料となっている。ただ、米国のドナルド・トランプ大統領の高関税政策が物価上昇圧力を高める可能性が消えたわけではない。ドル円相場の今後の見通しには、トランプ氏の動向をめぐる思惑が影響を及ぼしそうだ。

ドル円相場は一時、152.48円 1月CPI後の円安を帳消しに

ドル円相場(USD/JPY)の13日のニューヨーク市場の終値は1ドル=152.80円。14日の東京市場では一時、152.45円をつけた。12日は、米国の1月CPIの伸び率が市場予想を超える強さだったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げへの期待が後退。ドル円相場の終値は前日比1.93円の円安水準となる154.42円をつけていたが、再び円の買い戻しが進んだ形だ。

ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

米国1月PPIは物価上昇懸念を緩和 日本の長期金利は14年10か月ぶり高さ

円高の材料となったのは米国で13日に発表された1月PPIだ。医療関連や航空関連といった個人消費支出(PCE)物価指数との関連が深い項目が前月比でマイナスに転じたことが材料視された。こうした結果は、28日に発表される1月のPCE物価指数について、1月CPIほどには物価上昇の見通しを強めないとの見方につながるからだ。PCE物価指数はFRBが物価動向の判断の際に重視する指標。CMEグループのデータによると、FRBの年内利下げが2回以上になることについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間14日11時30分段階で39%程度で、前日の30%程度から高まった。

また、円高の背景には日本の長期金利上昇もある。ブルームバーグによると、日本の長期金利は13日に一時、1.374%をつけ、2010年4月15日(1.384%)以来、14年10か月ぶりの高さとなった。13日終値段階での日米金利差は3.184%ポイント。米国でCPIが発表された12日の3.287%ポイントからの低下が進み、円高見通しを強めている。

日米の長期金利差とドル円相場の推移のグラフ

こうした中、13日の円高進行は他の主要通貨のドルに対する上昇と比べて、やや強かったようだ。ブルームバーグによると、13日終値段階での円のドルに対する値上がり率は前日比1.06%。豪ドルの対ドルレート(AUD/USD)での豪ドル高(0.59%)、ユーロの対ドルレート(EUR/USD)でのユーロ高(0.79%)、ポンドの対ドルレート(GBP/USD)でのポンド高(0.96%)を上回っている。

円、豪ドル、ポンド、ユーロの対ドルレートの推移のグラフ

トランプ氏は相互関税実施へ一歩 実現が迫れば円安見通しを強める可能性

ただし米国の物価の見通しをめぐっては、引き続き上昇圧力が強まる可能性がある。トランプ氏は13日、商務省と通商代表部(USTR)に対して、外国による米国製品への関税などの不公正な障壁が米国に与える悪影響を調査するよう指示する覚書に署名。覚書には各国が課している消費税も不公正な障壁として例示されており、調査の結果次第で、米国が幅広い国・地域からの輸入品に対抗策としての「相互関税」を課すことも想定される。トランプ氏はこれとは別に10日にも、鉄鋼とアルミの輸入に対する25%の関税を3月4日からかけることを決めている。

トランプ氏は相互関税について各国ごとに異なる対応をとる考えで、相手側から譲歩を引き出すための交渉手段としての意味合いもありそうだ。とはいえ、トランプ氏の言動などから米国が主要な貿易相手に対して相互関税を課すとの見通しが強まれば、金融市場では物価上昇圧力として意識される可能性がある。ドル円相場の今後の見通しでも、トランプ氏の情報発信が円安材料として働くことも考えられそうだ。


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