円高進行、148円台目前 米国経済不安再燃 トランプ関税は厳格か?
ドル円相場は149円台前半まで円高が進行。米国の物価と経済をめぐる不安が再燃している。雇用統計などの経済指標が円高要因となる可能性がある。

ドル円相場での円高が再燃してきた。31日の東京市場では1ドル=149円台前半で推移しており、5営業日ぶりの円高水準。アメリカのドナルド・トランプ大統領の高関税政策が物価上昇と景気後退の同時進行を招くとの懸念が長期金利(10年物国債)を低下させ、ドル売りの要因となっている。また日本の物価上昇の伸びの大きさも日本銀行の利上げ環境を整える要因で、日米両側から円高材料が出ている形だ。トランプ氏が4月2日に発動する相互関税は米国の貿易相手国にとって厳しい内容になる可能性もあり、先行きへの不安は大きい。さらに1日以降に発表される3月雇用統計などの経済指標も米国経済への懸念を高める可能性があり、ドル円相場の今後の見通しをめぐっては円高圧力の強さが意識されることになりそうだ。
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ドル円相場は一時149.03円 151円台から一気に円高が進行

アメリカの物価上昇と高関税の経済活動悪化への懸念が円高要因に
ドル円相場の流れを変えたきっかけは28日に発表された米国の2月の個人消費支出(PCE)物価指数。食品とエネルギーを除いたコア指数の伸び率が前年同期比2.8%となり、ブルームバーグがまとめた市場予想の2.7%を上回った。また、これに先立つ26日には、トランプ氏が輸入自動車に対する25%関税を4月3日に発動すると発表。物価上昇や自動車販売への悪影響が米国経済の成長を下押しするとの懸念も強まっている。

米国経済の見通しへの不安は長期金利の低下を引き起こした。ブルームバーグによると、日本時間31日の取引では米国の長期金利が一時4.188%を付け、20日(4.172%)以来の低さ。結果として日本と米国の長期金利の差は2.696%ポイントとなり、28日終値段階での2.713%ポイントから小さくなっている。こうした日米金利差の縮小がドル円相場での円高となって現れている形だ。

日本の物価上昇に根強さ 東京都区部の3月CPIは市場予想よりも強い結果に
また、ドル円相場での円高の背景には日本の物価上昇の根強さもある。28日に発表された東京都区部の3月消費者物価指数(CPI、中旬速報値)の伸び率は、総合指数が前年同月比2.9%、生鮮食品を除いたコア指数が2.4%、生鮮食品とエネルギーを除いたコアコア指数が2.2%という結果。いずれもブルームバーグがまとめた市場予想を0.2-0.3%ポイント上回った。物価上昇の根強さは日銀の追加利上げの環境を整える材料といえ、日本の長期金利上昇を促す要因だ。


ドル円相場の見通しは米国経済への不安が左右 相互関税や雇用統計で円高進行も
今後のドル円相場の見通しをめぐっては引き続き、米国経済の行方の重要性が高い。トランプ氏は4月2日に相互関税を発動させる方針で、当初の想定ほど厳しい内容にはならないとも説明しているが、内容次第では米国で物価上昇と経済悪化が同時に進む最悪のシナリオへの不安を強める可能性がありそうだ。米紙ウォールストリート・ジャーナルは30日、「ここ数日、トランプ氏が周辺に対して、より広範囲な国に対して高い関税を課すプランを考案するよう促している」と報じている。
また1日以降は米国経済の強さを占う経済指標も相次いで発表される。米サプライマネジメント協会(ISM)は1日に3月の製造業の景況感指数(PMI)、3日には非製造業(サービス業)PMIを公表。またサービス業PMIと同じ3日には週次の失業保険関連統計が発表され、さらに4日には金融市場の注目度が高い3月雇用統計が控える。いずれの指標でも米国経済の弱さが感じられれば、ドル円相場で円高要因として意識され、激しい値動きを引き起こす可能性もありそうだ。
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