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原油価格、下落基調続く 69ドル台 OPECプラス増産延期見通しも

WTIは20日に69ドル台で推移。ウクライナ情勢悪化懸念で買い戻されてはいるが、下落基調は崩れていない。OPECプラスの増産延期予想も出ている。

原油価格、下落基調続く 69ドル台 OPECプラス増産延期見通しも 出所:Adobe Images

原油価格の下落基調が続いている。原油先物市場の指標価格であるWTI(翌月渡し)は18日に1か月半ぶりの安値となる66ドル台半ばまで下落。20日には69ドル台まで買い戻されているが、原油需要の弱さと供給増加見通しを背景にした値下がり圧力は変わらない。こうした中で原油市場ではサウジアラビアやロシアなどの産油国で作るOPECプラスが2025年1月から予定している段階的な増産を延期するとの見方も浮上。12月1日の閣僚会合に向けた思惑が今後の見通しを左右することも考えらえる。

WTIは69ドル台 18日には1か月半ぶりの安値の66ドル台半ばも

LSEGによると、WTI(WTI原油)の19日のニューヨーク市場の終値は1バレル=69.39ドル。20日の東京市場でも69ドル台前半で推移している。原油価格は7日には72.88ドルをつける場面もあったが、18日には10月1日以来の安値である66.61ドルまで値下がりする場面も出た。7営業日で8.60%値下がりした形で、下落圧力の強さを感じさせた。

原油価格(WTI)の推移と主な出来事のグラフ

一方、18日以降の取引ではアメリカがウクライナに対して米国製の地対地ミサイル「ATACMS」を使ったロシア領内への攻撃を認め、実際に攻撃が行われたと報じられる中、原油は買い戻されている。ただし原油価格は19日に1バレル=69.69ドルをつけたものの、急激な上昇には歯止めがかかっているようだ。

米国の原油需要に弱さ トランプ氏はエネルギー企業CEOを閣僚に指名

原油価格下落の背景にあるのは需要の弱さだ。アメリカのエネルギー情報局(EIA)が14日に発表した8日時点の原油在庫量(戦略備蓄除く)は1週間前よりも208.9万バレル多く、ロイターがまとめた直前の市場予想の75.0万バレル増を上回った。在庫の想定以上の上積みは需要の弱さととらえることができる。20日午前10時30分(日本時間21日午前0時30分)に発表される15日時点の原油在庫は13.8万バレル増加の見通しで、さらに上振れた場合には原油価格下落の要因となりえる。

米国の原油在庫の推移のグラフ

また5日の米国大統領選挙で勝利したドナルド・トランプ氏は、相次いで閣僚人事を発表。16日にはエネルギー長官にシェールオイル開発に必要な技術を提供するリバティ・エナジーのクリス・ライトCEOを指名するなど、原油増産に向けた体制作りを感じさせている。米国の増産が進めば、原油市場にとっては価格下落圧力として働きそうだ。

OPECプラスは段階的増産を「3か月延期」との見通しも

こうした中、原油市場ではOPECプラスが2025年1月から予定している加盟8か国による日量216.7万バレルの段階的な増産を延期するとの見方も出てきた。ブルームバーグは20日、HSBCのアナリストが12月1日に開かれるOPECプラスの閣僚会合に関連して、段階的増産が「さらに3か月延長されると予想している」との見通しを示したと報じている。実際に延期されれば、原油供給の増加が起こらないことになり、価格には上昇圧力がかかるとみられる。

OPECプラスが段階的増産を計画している背景には、サウジが価格下落を容認してでも市場シェアを取り戻そうとしているとの見方があった。ただ、価格下落は産油国の収入を減らす効果を生むだけに、OPECプラスが一枚岩になれていない可能性がある。段階的増産は当初、10月から実施される予定だったが、9月2日に2か月延期(9月12日)、11月3日に1か月延期が発表されていた。

今後、OPECプラスの関係者から増産延期を支持する発言などが報じられれば、原油価格の上昇要因として意識されそうだ。ただし米国の増産見通しが強まる中でOPECプラスが増産しないことは、価格上昇の恩恵が米国の原油関連企業だけに向かう筋書きを連想させるだけに、OPECプラスの決断には難しさも伴いそうだ。


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