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円安見通しの行方は? 22日に全国CPI 日銀の利上げ予想強まるか

ドル円相場でのウクライナ情勢を材料視した円高は一時的に終わった。円安見通しが続く中で、22日発表の日本のCPIの重要度も高まっている。

円安見通しの行方は? 22日に全国CPI 日銀の利上げ予想強まるか 出所:ブルームバーグ

ドル円相場で円安見通しが続いている。19日のニューヨーク市場の終値は前日と同じ水準にあたる1ドル=154円台半ば。ウクライナ情勢悪化への懸念で円高が進む場面もあったが、とりあえずは一時的な流れで終わった。このためドル円相場では引き続き、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ予想の後退を背景とした円安の流れが再燃する可能性がありそうだ。一方、日本の総務省が22日に発表する10月の全国消費者物価指数(CPI)は物価上昇基調の維持が材料視されることもありえる。FX市場では日本銀行の追加利上げの見通しにも注目が集まっているだけに、日本のCPIがドル円相場の今後の見通しを円高方向に動かすことも想定される。

ドル円相場は154円台で横ばい ウクライナ情勢悪化懸念はひとまず落ち着き

ドル円相場(USD/JPY)の19日のニューヨーク市場での終値は1ドル=154.65円で、前日終値と同じ水準だった。LSEGによると、取引時間中には153.28円まで円高に振れる場面もあったが、改めて円が売られた形だ。

ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

取引時間中の円高進行は、ロシアのウラジミール・プーチン大統領が核兵器の使用に関する原則の見直しに言及したことが19日に報じられたことがきっかけ。欧米メディアはウクライナが19日に米国製の地対地ミサイル「ATACMS」を使ってロシア領内を攻撃したと報じており、ウクライナ情勢悪化への懸念が安全資産とされる円やスイスフランが買われる要因となった。ただ、金融市場での「有事の円買い」はとりあえずは一時的な動きに終わったようだ。

FRBの利下げ見通し後退は円安材料に 他の通貨も対ドルで弱含み

こうした中、ドル円相場では改めてFRBの利下げ見通しの後退が材料視される可能性がある。米国のドナルド・トランプ次期大統領は閣僚人事を相次いで発表しており、予想される経済政策が物価上昇圧力として働くとの見方が浸透していけば、FRBの追加利下げのペースが遅くなることが考えらえるからだ。ジェローム・パウエル議長は14日の講演で利下げを急がない姿勢を強調した。CMEグループのデータによると、12月17、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げについて投資家の動向から算出される確率は日本時間20日午前11時段階で57%程度で、講演前の80%程度から低下している。

FX市場でFRBの利下げ圧力後退が材料視されていることは明らかだ。LSEGのデータによると、円、ユーロ、ポンド、豪ドルの対ドルレートは大統領選挙を境にして14日までの間に3%程度の値下がりが進んだ。その後は買い戻しも入っているものの、引き続きドルに対して弱含んでいる。

円、ユーロ、ポンド、豪ドルの対ドルレートの推移のグラフ

日本銀行の情報発信は円高要因 日米長期金利差の拡大にブレーキ

ただ、ドル円相場に関しては日銀の動向にも注目が集まる。パウエル氏の講演を受けて円安傾向が強まり、1ドル=156.74円をつけた15日には、日銀の植田和男総裁が週明け18日に講演を行うとの日程が伝わっただけで「円安を牽制する発言が出る」との思惑で円高が進行。153.85円まで円が買われた。

植田氏の18日の講演は、物価上昇率が2%で安定していくという見通しが実現していけば「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」という従来の立場を踏襲した内容だったが、足元の円安進行には歯止めをかける効果があったようだ。また、LSEGによると、日本の長期金利(10年物国債利回り)は15日に1.075%まで上昇。日米の長期金利の差は3.3%ポイント台で推移し、拡大にブレーキがかかっている。

日米の長期金利差とドル円レートの推移のグラフ

日本の10月CPIはコアコア指数で上昇加速見通し 日銀追加利上げの見通しは?

日銀の追加利上げの見通しをめぐっては総務省が22日午前8時30分に発表する10月CPIの重要度が高い。10月は2024年度下半期の初めにあたり企業が「期初の価格改定」を行うタイミングにあたるためだ。植田氏は20日の講演後の記者会見で、10月CPIで賃上げを反映したサービス価格の上昇がみられるどうかを確認する意向を示していた。

ブルームバーグがまとめた事前予想によると、10月CPIの伸び率は総合指数が前年同月比2.3%、生鮮食品を除いたコア指数が2.2%となる見通しで、いずれも9月からは伸び率が減速するとみられている。一方、生鮮食品とエネルギーを除いたコアコア指数の伸び率は2.2%になるとみられ、9月の2.1%からの加速が見込まれている。

日本の消費者物価指数(CPI)の伸び率の推移のグラフ

10月CPIの結果が植田氏の見立てに沿った内容だと判断されれば、日銀が18、19日の金融政策決定会合で利上げに踏み切る見通しが強まる可能性がある。ブルームバーグのデータでは、12月利上げの確率は20日午前11時段階で52%程度と見積もられており、さらに利上げの確度が高まれば円高圧力として働くことになりそうだ。


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