日経平均、週次190円上昇 円高重荷 日米の金融政策の見通し焦点
日経平均は週次で190円高。前週の2000円超の値下がりからの反発は弱かった。140円台まで進んだ円高が重荷で、今後は日米の金融政策が焦点になる。
日経平均株価の反発が力強さに欠けている。13日の終値は1週間前比で190円高。13日までの5営業日中、値上がりしたのは1日だけで、前週の2000円超の値下がりからの大きな復活はなかった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが大幅になるとの見通しを背景に、円高が1ドル=140円台まで進んだことが相場の重荷となった。一方、半導体株の一部には底打ち感もみられたが、かつての勢いからは程遠い。今後の見通しをめぐっては、18日までの連邦公開市場委員会(FOMC)や20日までの日本銀行の金融政策決定会合が、ドル円相場や海外投資家の思惑を左右して日経平均を揺らす可能性がありそうだ。
【関連記事】日経平均に復活のチャンスか 週次1142円高 円高見通しの行方は?(2024年9月22日)
日経平均株価の上昇は小幅 前週の大幅安から復活せず
日経平均(N225)の13日の終値は3万6581.76円。週次で0.52%の値上がりにとどまった。前週に記録した2256.28円安(5.84%安)安の後としては、反発がほぼなかったといえる値動きだ。11日までは7営業日続落を記録して、3万8000円台から3万5000円台まで転落。12日は1213円の大幅高となったが、13日は改めて値下がりした。
円高は140円台まで進行 自動車株がそろって大幅下落
日経平均の見通しは円高進行とともに暗くなっている。ドル円相場(USD/JPY)は日本時間の13日午前に1ドル=140円台に突入。その後、1ドル=140.27円をつけ、2023年12月28日(140.24円)以来の円高水準となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が17、18日のFOMCで0.5%幅の利下げに踏み切るとの見通しが再燃したことが要因だ。
日米の金融政策の見通しが日経平均株価を揺らす可能性
日経平均の今後の見通しは、やはりドル円相場の動向がカギを握りそうだ。FRBが18日に示す利下げ幅や経済見通しで、今後の利下げペースが速まるとの期待が高まれば、ドル円相場での円高材料となって、日経平均への下押し圧力が強まる可能性がある。一方、FRBの利下げペースが金融市場の予想ほどは速くならないとの印象が強まれば、円高に一服感が出て、投資家心理が明るくなる可能性もある。CMEグループのデータによると、9月FOMCでの利下げ幅が0.5%となることについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間15日午前の段階で50%となっている。
また、19、20日に開かれる日銀の決定会合は海外投資家の日本株への関心の度合いを左右する可能性がある。海外投資家は2024年上半期は日銀の金融緩和維持姿勢を評価して日本株を買い越したが、7月以降に追加利上げが材料視されるようになると売り越しが増え始めた。日本取引所グループが公表している東京証券取引所と名古屋証券取引所の合算データでは、7月以降の海外投資家の売り越し額は6日までに1兆8367億円に達している。日銀が決定会合に際して、経済や物価動向が見通し通りに推移すれば、「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との立場を崩さなかった場合、日経平均に下押し圧力がかかる可能性もありそうだ。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。