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米金利が15年ぶり高さ S&P500、8月前半は3勝9敗

アメリカの長期金利がリーマン・ショック前の水準に達している。金利高は株価の足を引っ張り、S&P500などの不振が続く。

出所:ブルームバーグ

米国の長期金利(10年物米国債利回り)の上昇が止まらない。16日のニューヨーク債券市場の長期金利は15年2か月ぶりの高水準で取引を終了。この日公表された7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始の後ずれを感じさせ、金利の先高観が強まったことが影響した。長期金利は8月に入ってから4%を超える水準が続き、株価の下落要因となっている。S&P500種株価指数が8月に入って値上がりしたのは3営業日のみで、残りの9営業日は下落という不振ぶり。今後もFRBのかじ取りが株価に与える余波が注目されそうだ。

アメリカの長期金利がリーマン・ショック前の水準に

金融情報会社リフィニティブのデータによると、16日の長期金利の終値は4.258%。リーマン・ショックの3か月前にあたる2008年6月16日(4.279%)以来の高さだ。米国の長期金利は新型コロナウイルス禍前の10年間は平均2.4%で推移してきた。コロナ禍が始まった2020年にFRBが利下げを始めると、長期金利は0.5%程度まで下がったが、FRBが2022年3月に利上げに着手して以降、上昇が加速している。

米国の長期金利の推移(2003年以降)

16日の長期金利上昇のきっかけとなったのは、7月25、26日に開かれたFOMCの議事要旨の公開だ。この中で、FRB事務方は「年末にかけて緩やかな景気後退に入っていくとは判断していない」との見方を提示。6月のFOMCまでは地銀破綻を機に銀行の貸し出しが縮小することで緩やかな景気後退が始まるとの分析を示していただけに、米国の景気の強さを感じさせた。また、FOMC参加者はこれまでの利上げが経済活動を冷やし、雇用の過熱感や物価上昇を抑える効果については「不確かなままだ」との見方を強調した。

金融市場ではこうした内容を受けて、FRBが景気後退に直面して利下げを始める時期が遠のいたと受け止められたようだ。この結果、金利の先高観が強まり、長期金利が上昇した。長期金利は、8月1日の米国債格下げを機に米国債が売られてから、4%を超える水準が続いている。10日発表の7月の消費者物価指数(CPI)で物価上昇率低下が足踏みしたことや、15日発表の7月の小売売上高の伸び率が市場予想を上回る前月比0.7%だったことも、米国経済の強さを意識させ、政策金利の高止まり観測を強めた。

米国の小売売上高の伸び率の推移

S&P500は8月に入って8%下落

このところの長期金利上昇は株式相場への逆風となっている。金利水準が上昇すれば、株式の投資先としての魅力が相対的に薄れるからだ。16日の株式市場ではS&P500(SPX)の終値が前日比0.76%安。ハイテク株が多いナスダック総合指数も1.15%の下落となった。いずれの指数も8月以降の12営業日中、値上がりしたのは7、10、14日の3営業日だけ。16日の終値を7月末と比較した場合の下落率はS&P500が8%、ナスダックが12%に達している。

米国経済の強さが米国株の下落につながる構図の裏には、米国株式市場が2023年の上半期に大幅な値上がりを記録し、割高感が強まっている事情もありそうだ。一方、FOMCの議事要旨からはFRBが利上げによって経済活動を冷やしすぎるリスクにも目配りしている様子もうかがえ、米国の株価は今後もFRBの思惑に左右されそうだ。


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